修羅場2

「ってことがあった」

「怖いわ‼︎」


「ねえ?何の話?ってか説明してよ‼︎その手‼︎私という彼女がありながらそれはないでしょ⁉︎」

「(おい‼︎お前元カノつったろ?なんでこんなキレてるんだよ?)」


「(決まってるだろ?そんなのこいつの目を盗んで僕が逃げたからだよ)」

「(なんでそんなことしたんだよ?ちゃんと説明すりゃわかってくれたかも――っ⁉︎)」


「ねえ‼︎」


「ボールペンが壁に刺さった……」


「……よく分かったわ」


「何⁉︎」


「いや、僕が以前洗脳監禁されたことがあったって話」

「へー」

「(……反応薄‼︎)」

「……(そーゆーやつなんだよこいつ)」


「で?もう一度聞くけど、その手は何?ゆうき君カモちゃんと知り合いだったの?ってか仲良いよね?おかしいよね?彼女の私と再会できたんだよ?いつまでも他人と手を繋いでないで、よろこんで私の胸に飛び込むとこじゃないの?」


「え?何言ってるの?アンタとこいつはもうンぐぅ⁉︎」

「(おい‼︎待て待て‼︎死にたいのか?)」

「フガフガ(どーゆことだよ?死ぬような案件なのか?)」

「(そーだよ‼︎こいつは自分の信じたいことしか信じないし、見ようともしないんだ。嫌なことについては考えず、自分の都合のいいように解釈するんだよ‼︎で自分の都合のいい解釈のために邪魔なものは何のためらいもなく排除するんだよ‼︎)」

「……さっきのでなんとなくわかったきがしたわ」


「ねえ‼︎何コソコソしてるの?ほら!手放して!」


「――おい‼︎何すんだよ‼︎」

「あなた!先生に向かって何で口の利き方してるの?大体ここ数日、登校もしないで何してたの?どーせ一人で可哀想な子アピールでもして優しくてお人好しのゆうき君を捕まえたんでしょ⁉︎手なんか繋いで彼女気取り?」

「か……彼女⁉︎いや……そんな……」

「黙りなさい‼︎あなたみたいな不良が私からゆうき君を寝取るなんて無理だって教えてあげるわ‼︎」

「いいだろう‼︎売られた喧嘩は買ってやる」


「(……修羅場第二回戦突入だ)」

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