第2話 領土の拡大
さて、今俺は会議室にいる。会議室には数人の男女が立ち敬礼をしている。マジ慣れない。
「みんな座ってくれ」
俺がそう言うと彼らは一礼して座った。ゲームならば何ともないが直接みると迫力が……。
「では初めてみる顔もいることだし、自己紹介しようか。俺は谷口慎二、よろしく」
俺が自己紹介を終えると、右手に座っていた眼鏡をかけた中肉中背の男が立ち上がった。
「私は
次に立ち上がったのは左に座っていた青髪で着物を着た落ち着いた雰囲気の女性。
「私は
次に立ち上がったのは楠木の隣にいる初老のと思われる男性。
「私は
次に立ち上がったのは赤い髪にかなりの巨乳。背はあまり高くない女性。
「あたしは峯川大尉の姉の
最後に立ち上がったのは俺の正面に座っていた明らかに女性にしか見えない顔つきの人。
「僕は国防軍総司令官を勤めております。
ふむふむ。まあ分かった。これからについて話し合わなければならない。俺がどうやって元の世界に帰るのかは後にしよう。
「よく集まってくれた。まず話し合うのは我が国の今後の方針についてだ。我が国は領土も狭く、技術も遅れている。俺は周辺地域を我が国に組み込みたいと思っている」
「なるほど、確かに我が国は今のままでは弱く、何もできませんね。良い案です」
楠木はうんうんと頷きながら賛成している。他のメンバーも頷いている。まずは周辺地域を併合していくことになった。
暁皇国の西には海がある。東には山岳地帯。北には平原地帯。南には森林地帯がある。いくつかの村や町も確認されている。俺は南の町に向かうことにした。一番近いし。一応、使者を送って話をすることを承諾してもらっている。
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「ようこそ。あなた方が暁皇国の方ですね?」
「はい」
俺は身分を明かさないように答える。身分を明かすと命を狙われるかもしれないと雪元帥が進言したからだ。俺は彼について行き、町長の執務室に入った。
「よくぞ参りました。私は町長の野田です」
「自分は暁皇国から来ました、谷口です」
俺は促され椅子に座る。
「今回は、この町と一帯の地域を貴国に取り込みたい、ということでしたね」
「はい。私達はいままで友好関係を築いてきた。暁皇国ができ、私は共に発展していきたいと思っています」
「ふむ。わかりました。その話、受けましょう」
町長は快く受けてくれた。書類にサインをしてもらう。ふう。何とかなったな。
―――――――――――――――――――――――――
他の地域も何とか承諾してくれたらしい。暁皇国はいまだに小さい。これからどうなるかは、わからない。
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