第19話
-翌朝
「麗愛那、病院行きなさいよ。」
「はーい。」
-病院
「先生、おはよー。」
「おはよ。
体調は大丈夫?」
「今のところは大丈夫。」
「手術してまだそんなに経ってないから、もし異変を感じたら連絡して。」
「はーい。」
「今日は検査するからね。」
「何の検査?」
「心臓のエコー。」
「はーい。
めっちゃ眠なるやつやん。」
「はいはい、検査室行くよ。」
-検査室
「今日は15分くらいで終わるから。」
「はーい。」
-15分後
「はい、終わり。」
「どうもなってない?」
「ちょっとずつ良くなってる。」
「よかった。」
「そんなすぐに元通りにはならんけどね。」
「まぁね。」
「あとは嫌かもしらんけど点滴してもらうで。」
「えー!」
「何も言わんとするよ。」
「はーい。」
結局大嫌いな点滴をする羽目に...。
「2時間くらいかかるから、それくらいにはいつもの部屋に戻ってきて。」
「了解。」
「それまでは自由にしていいから。」
「ありがとー。」
「そういや、あそこ行くんじゃなかったっけ?」
「行っても今は大丈夫かな?」
「大丈夫だと思うで。」
「じゃあ行ってくる。」
-11階
「お久しぶりです。」
「麗愛那ちゃん、久しぶりね。
今日は通院?」
「そうなんです。」
「先生から点滴されたんだ。」
「検査だけとか言っときながら結局やるんですよ。」
「嫌やって言ってたもんね。」
「ほんとに最悪ですよ。」
「退院してから体調は大丈夫?」
「元気ですよ!」
「だよね。」
「じゃあ戻りますね。
忙しいだろうし。」
「ちょっと待って、これで夜勤は終わったから途中まで行こう?」
「はい!」
-20分後
「おまたせ。」
「今日の服、めっちゃ可愛いですね。」
「いつもこんな感じだよ。」
「オシャレー。」
「麗愛那ちゃんの服もオシャレよ?」
「そんなぁ(笑)」
エレベーターに乗って、すぐのこと。
3階で止まった。
「麗愛那ちゃん、どうした?」
「何でもないです。」
「呼吸もちょっと乱れてるし、震えてる感じがするけど。」
「3階って手術室でしょ。
手術して以降、怖くて。」
「そうなんだ。」
「あの時は怖くないって言ったけど、本当はずっと怖くて終わった後のICUとHCUにいる間もずっと怖かった。」
「そうだったんだね。
あの2つの部屋はわかりやすく言うと要注意で見なきゃいけない人が入る部屋だからドラマで聞いたことある言葉が聞こえたら怖いよね。」
「HCUで夜に誰かの部屋で大勢の声が聞こえた時が1番怖かった。
私もあんな風にならないかずっと不安だった。」
「よく麗愛那ちゃんみたいな子は怖くなると思うよ。」
「だから私はあの階に止まられると怖くなるの。」
「怖いこと、消せたらいいのにね。」
「いつか。」
「よし、麗愛那ちゃん。」
「えっ?」
「今日の病院終わったらスイーツ食べに行こか。」
「いいの?」
「久しぶりに会ったんだし、奢りね。」
「やったー!」
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