第18話
-職員室
「失礼しまーす。
卒業生の中島麗愛那です。」
「中島!?
久しぶりやなぁ。」
「村井先生、久しぶり。」
「1年半ぶりやね。
今日はどうしたん?」
「今日は久しぶりに先生たちに会いに来たの。」
「先生、久しぶり。」
「あ、桜井に藤井。
学校頑張ってる?」
「私はね、アメリカに語学留学に行ってるの。」
「えー!アメリカ!」
「そんな驚かんでも(笑)」
「英語が苦手やったの...」
「それ何回も言われた。」
「でも、急に英語に目覚めたってすごいね。」
「そう?」
「中島は学校頑張ってる?」
「私はね、本当に今頑張らないとヤバい。」
「どうした?」
「私が病気だって知ってるでしょ?」
「知ってる。」
「1ヶ月半前、学校で倒れてそのまま入院して手術までしたの。」
「えー!」
「まだ上手くは歩けないけどもう大丈夫やで。」
「そうなんや。
でも元気になってよかったね。」
「ほんとに(笑)」
「先生、でもねこいつすごいネガティブになっとったんやで。」
「そうなん?」
「言うなって!」
「怖っ。」
「でも、ほんまの話やで。
入院してる間、心配かけたくなかったから笑顔で接していたけど本当はしんどかったし手術しなければよかったって思ってた。」
「手術しなければよかったって言ったらあかん。
絶対生きてたらいいことがあるから。」
「わかってるよ。
もうネガティブじゃないから。」
「頑張れ。」
「うん。」
「じゃあ、そろそろ帰ろうか。」
「OK、じゃあまたね。」
「いつでも来て。」
-空港
「2人とも、またね。」
「うん、気をつけてね。」
「また連絡とかするね。」
「うん、バイバイ。」
「バイバイ!」
-翌日
「じゃあ!麗愛那、退院おめでとー!」
「皆、ありがとう!」
「皆で昨日、麗愛那がよく食べてるお菓子買って来たの。」
「よく見てたね(笑)」
「ほんとに(笑)」
「こんなにたくさんお菓子食べるの久しぶりやし、最高~。」
「麗愛那。」
「なに?」
「先生が言ってたけど今後は授業とか大変だから何でも頼ってよ?」
「うん、わかった。
ありがとう。」
「今日は思う存分、はっちゃけちゃって。」
「うん!」
気がつけば外は暗くなっていた。
遊びすぎたのか眠たかった。
「麗愛那、外暗いし帰るか?」
「ほんとだ。」
「じゃあ終わろっか。」
「今日はありがとう。」
「どういたしまして。
また明日ね。」
「うん、バイバイ。」
「ねぇ、優斗。」
「ん?」
「明日ね朝から病院行かなきゃいけないから、りりに言っといて。」
「了解。」
「また明後日。」
「うん、またな。」
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