第16話

私が入院した日からもうすぐ1ヶ月半。

必死に毎日リハビリして、今はゆっくりだけど車いすなしで歩けるようになった。

自分自身、先がわからなくなっていたけど今では目標を持って頑張っている。

そんなある日だった。


「麗愛那ちゃん、おはよう。」

「あ、おはよー。」

「今日はね、先生が話したいことがあるって言ってたよ。」

「えっ?何か悪いことでもあったんかな?」

「そうじゃないみたいよ?」

「めっちゃ気になる。」

「麗愛那ちゃん、おはよ。」

「先生、おはよー。」

「今日はね、麗愛那ちゃんにとって嬉しい話があります。」

「もー、気になるって。」

「今日、いくつか検査して問題がなければ3日後に退院することになったよ。」

「ほんとに!?」

「本当の話(笑)」

「うん。

じゃあ、またお昼にね。」

「麗愛那ちゃん、よかったね。」

「友達とお母さんに連絡する!」

「すぐ退院出来るんちゃうかくらい元気や(笑)」

「ニヒッ(笑)」


[優斗、聞いて!]

[どうした?]

[あのね、今日の昼に検査して問題なかったら3日後に退院することになったの!]

[マジか!]

[やっと遊べるー!]

[麗愛那、今ちょうどそっち向かってる。

ある人と。]

[ある人って、りりじゃないの?]

[うん、お楽しみにー。]


-30分後


「麗愛那、おはよ。」

「おはよー。

ある人って誰?」

「りりちゃんと、もう一人は誰でしょう。」

「お前、覚えてへんか?

中学の時、一緒やった優紀。」

「えっ、優紀!?」

「麗愛那、久しぶり!」

「優紀ー!」

「全然連絡せんでごめんね。」

「こっちこそ連絡せんでごめーん。」

「優斗くんから話聞いて、一時帰国してん。」

「帰国ってどこおんの?」

「アメリカ。」

「はぁ!?」

「俺も聞いてビックリした(笑)」

「何しにアメリカ行ったん?」

「語学留学。

英語に目覚めてさぁ。」

「えー!

英語苦手やった優紀が(笑)」

「笑うなって!」

「ごめん(笑)」

「でもさ、久々に会えてよかった。」

「私も。」

「麗愛那ちゃん、お取り込み中ごめんね。」

「あ、もう行くの?」

「すぐ終わるし、待っててもらう?」

「待ってる〜。」

「ありがと、じゃあ行ってくる。」

「いってら〜。」


「今日、何の検査?」

「超音波の検査。」

「あれ、長いやん。」

「今日はすぐ終わる。」

「そうなんや。」


-30分後


「終わったよ。」

「はーい。」

「問題ないみたいだから体調を崩さない限り退院出来るね。」

「やったー。」

「麗愛那ちゃん、戻ろっか。」

「うん。」


-病室


「ただいまー。」

「おかえりー。」

「3日後、退院出来るって!」

「よかったなぁ。」

「やっと学校に復帰出来る!」

「変にはしゃぐなよ。」

「大丈夫だって。」

「また担任に伝えとくな。」

「ありがと。」

「お菓子買ってきたけど、いるー?」

「食べるー。」

「はーい、グミ。」

「ありがと。」


それから3日後、無事退院することが出来た。

そして翌日から学校へ行くことに。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る