第8話

-朝


「麗愛那ちゃん、おはよー。」

「おはよー。」

「朝ご飯の時間だから、食堂で食べといで。」

「はーい。」

「検査だから半分だけ食べるのよ。」

「はーい。」


病院のご飯ってね、美味しくないじゃん?

だから元からそんなに食べません(笑)


-30分後


「麗愛那ちゃん、10時になったら来るからそれまで自由にしてていいよ。」

「はーい。」


それにしても暇ですな(笑)


-午前10時


「麗愛那ちゃん、これから点滴するからね。」

「はーい。」

「親指を中にしてグーして。」

「痛っ!」

「点滴の針は他のより太いからね。」

「注射の針とか問題ないけど、これマジ痛い!」

「はい、終わったよ。

また13時くらいに来るわね。」

「はーい。」


-午後13時


「麗愛那ちゃん、ちょっと時間が早まってるから着替えよか。」

「はーい。」


-30分後


「よし、準備もOKやし行こうか。」

「何で行くの?」

「ベッドに寝たまま行くよ。」

「へぇー。」


ベッドに寝たまま3階の血管造影室へ行った。

部屋の中はわからない機械ばかり。

点滴しているとこから麻酔薬を注入し、検査スタート。


「眠たかったら寝ていいからね。」


最初、寝ていいとか言ってなかったのに(笑)

まぁ、結局は寝ましたけど(笑)

そしてどれだけ時間が経ったのかわからないけど、起きた時はまだ検査中。

微かに覚えているのが「予想外だな。」の言葉。

この言葉が後々、どのようになるのか...。


「起きた?

検査は終わったし、もうすぐ迎えが来るからね。」


麻酔の効果ってすごいんだね。

起きたけど、まだ眠たい。


「麗愛那ちゃん、部屋に戻るよ。」

「はい。」


-病室


「2時間くらいは安静に動かないでね。

3時間くらいしたら食べてもいいからね。」

「はーい。」


そうだ、検査が終わったらメールしてって言われてるんだった。


[優斗、ついさっき検査終わったよ。]

[じゃあ今から、りりちゃんと行くな。]

[うん。]


その間、テレビでも見ようかなー。


-1時間後


「麗愛那、入るよ。」

「優斗、いらっしゃい(笑)」

「検査お疲れ。」

「ほとんど寝てたけどね(笑)」

「そうなん(笑)」

「でさ、ちょっと聞こえた言葉があるんよ。」

「何?」

「予想外だって。」

「予想外?」

「うん、嫌な予感がする。」

「そんな意味深に考えんくてもいいんちゃう?」

「うん...。」

「大丈夫だって。」

「だといいけど。」

「麗愛那、聞いてー。」

「りり、どうしたの?」

「私ね、クラスの男子から告白されたんよ!」

「えー!!!」

「ビックリしすぎて考えさせてって言ったんだけど、どうしよー。」

「告白してきたのって誰?」

「あの、将也。」

「えっ!あのイケメンの!?」

「そう(笑)」

「OK言ったらいいんちゃうの?」

「いいんかな?」

「俺もいいと思うけどな。」

「じゃあ、明日返事してみる。」

「がんば!」

「うん(笑)」

「今、何時?」

「あ、もう20時前や。」

「もうそんな時間?」

「私ら、帰るね。」

「うん、ありがと。」

「明日も学校終わったら来るね。」

「うん、また明日ね。」

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