第6話

それから月日が流れた。

それとともに病気の症状も悪化していった。


「麗愛那、大丈夫?」

「ここ最近、息苦しいの。」

「先生に言ったら?」

「やめて、まだ言いたくない。」

「でも...。」

「お願い。」

「うん...。

でも無理だけはしないで?」

「わかってる。」


私は新しい症状に感づいていた。

これは高校2年生の冬。


1月


「麗愛那、おはよ。」

「りり、おはよ...。」

「どうしたの?」

「息が苦しくて...。」

「大丈夫?」

「昨日の夜ね、調べたの。」

「何を?」

「私の病気。」

「そうなんだ。」

「そしたらほとんどの症状が出てた。」

「だから早く先生に言いなさいよ。」

「明日、病院だし言うよ。」

「うん。」

「学校行こ?」

「う...」

「麗愛那!?」

「痛い...。」

「救急車呼ぶからしっかりして!」


ごめんね、りり。

優斗に伝えて。


-病院


「りりちゃん。」

「優斗くん。」

「何があったんだよ。」

「息苦しいって言ってその後に痛いって言って倒れたの。」

「じゃあ今、麗愛那は...。」

「先生が診てくれてる。」

「そうか...。」


-1時間後


「りりちゃん。」

「麗愛那のお母さん。」

「麗愛那は?」

「今、先生が診ています。」

「そう...。」

「麗愛那ちゃんのお母様ですか?」

「麗愛那は?」

「一命は取り留めました。

ですが、いつまた容態が急変するかわかりません。」

「そうですか...。」

「今回の原因を追究次第、手術に踏み切らせていただきますがよろしいでしょうか?」

「もちろんです。

お願いします。」


-病室


「麗愛那、入るよ。」

「りり...。」

「起きてたんだね。」

「ごめんね...。」

「大丈夫だから。」

「りり、先生は何て言ってた?」

「麗愛那...。」

「お願い、教えて。」

「今回の倒れた原因を追究次第、手術に踏み切るって。

お母さんが承諾したわ。」

「そう、もう今回は拒否することは出来ないわね。」

「もう拒否するなどやめて。」

「もう、重々わかったわよ。」

「今後は安静にって。」

「うん。」

「もう夜だし、今日は寝たら?」

「そうするわ。」

「おやすみ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る