白夜の薔薇18 車の中でこの神社との関わりを話し、神社に着くと、横の駐車場に車を止め正面の入り口に皆を案内した、


白夜の薔薇18


車の中でこの神社との関わりを話し、神社に着くと、横の駐車場に車を止め正面の入り口に皆を案内した、

大きな赤い鳥居があり、横の石柱を李紅将軍が見て立派な鳥居と石柱ですねと言った、、


李紅将軍はどうして高杉神社ではなく村富神社なんですかと聞いた、いくらなんでも自分の名前を神社

につけるとは、神も恐れぬ奴と思われてはいけないはのでそうしたんでしょうと高杉は答えた、


神社の裏に周り、高杉が獅子頭の目を見ると、赤い光が右から左へ走り、地下への階段が現れ、しばらく

歩き魔人像の場所へ案内した、なにやら呪文をとなえると、魔人像の台座が開き中へ入ると金塊の山が

眩しく光っている、そばのテーブルに座るよう皆んなを促し、右の棚に桐の箱が並んでいる中から一つ

を取り出した。


テーブルに置き、蓋をあけ、中から白い和紙に包まれた物を取り出し、これが父の遺髪と懐剣です

と、李紅将軍に見せ、遺髪の半分と懐剣をどうぞお持ち帰り下さいと手渡した、

ありがとう、帰ったら母の墓へ一緒にいれて供養しますと、感慨ぶかげに頭を下げた。


ここに400億円位の金塊があり、この後ろにもう一つ部屋があります、そこへ宇宙船を保管するつもりです、

また大きな争いが起きた時、平和の為に役に立つでしょう、あなたも高杉の血が入っているのですから

ここにある物は平和の為なら自由に使ってかまわないのですよと言うと、


ありがとう、李紅将軍は時間はかかりますが、朝鮮半島も、北と南を話し合いで統一するように努力します

と話した、


38度線でアメリカ、韓国との紛争が始まった時はギョッとしましたよ、あの時は軍部を止めたんですが、

みんな脅迫観念にかられ、引っ込みがつかなくなり、幹部全員が国の崩壊を覚悟したんです、

しかし、近代兵器も電磁パルスの前にはなんの役にもたたず、あれでみんな冷静になったんですよ、


国が貧しい事は悲劇です、産業を育成するにはまず人の教育が大事なんですが、食うや食わずでは

今日の事を考えるのが、精一杯でとても将来のビジョンを考える事など出来ません、


日本が明治以来あっと言う間に近代国家に生まれ変わったのは教育だと思っていますが、あの時代で

金のかかる6.3制の義務教育を国で定めたのには敬意をはらいますよと李紅将軍が言った。


高杉は明治時代に2人の昼行灯(ひるあんどん)がいたおかげですよ、一人は西郷隆盛です、

近代国家を作る為、政府の高官がこぞって外遊(2年)している時、留守を預かったのが彼なんですが、

彼は新制度の稟議書に片っ端から印鑑を押したんです、


普通は予算の関係から軍事などを最優先にするのですが、おかまい無しに印鑑を押した、その中に、

教育、鉄道、電信、郵便、等の項目が入っていたんです、政府が一度決めた事は実行しなければならず、

色々反対はあったが、仕方なくやる事になったんですが、それが人を育て


現在の日本の基礎になったんですよ、多分西郷さんはわかってて、めくら印を押したんだと思い

ます、有名な伊藤博文も西郷さんのあの大きな目玉にギロッと睨まれるとなにも言えなくなった

そうですから、


後に西南戦争を引き起こし、自刃しますが、近代国家の邪魔になる、不平分子の大将になり

、戦いには一言も口ばしはいれず、ただ自滅していきます、多分自分とともに不平分子を始末

したんだと思います、それ以降内乱はおさまり、強力な近代国家が出来たのです、


なるほど、わが国にも義務教育制度はあるのですが、学費をタダにしても貧しさの為、働かなく

てはならない人が大勢いるのです、国土は地理的に北にあるので、農産物も国内ではまかない

きれないのです、


海産物の日本への輸出が最大の外貨獲得方法なのです、どうしても日本とは友好を促進しなければ

ならないのです、またITや工業技術も学ばなければならないのです。

高杉は貴方の国の友好国である、中国ですら解放経済政策を進めているのに、なぜ北朝鮮はそうし

ないのはなにか訳があるんですかと尋ねると、


軍を始めとする、幹部の特権階級が、自由化により権益が侵されるので、抵抗しているのです、

しかし、自由化の波はだれにも止められません、少しずつではありますが、開放に向かいますよ

と答えた、李紅将軍がもう一人は誰ですかと尋ねた、


それは大山巌です、初代の陸軍大臣ですが、彼は西郷隆盛のいとこにあたり、上野の西郷さんの

銅像の顔の下の半分は彼の顔なんです、昼間いるのか、いないのかまったく存在感がない人で

部下がもって来る軍政改革の稟議書にはかたっぱしから印鑑を押し、あっとゆうまに近代の陸軍を

作ってしまった、これにより、アジアの小国が、日清、日露で大国に勝利をしたのです。


しかしこれが日本の軍部を増長される事になり、第二次大戦の無謀な戦いを引き起こし、国土が焦土

となり、手痛い目にあう事になったのです、

なるほど、勝つて兜のおを締めろ、のことわざどおり、勝ちにおごるとろくな目にあわないと言う事

ですねと李紅将軍は笑った。


横浜の別邸へもどり、しばらく歓談して、李紅将軍は横浜のホテルへ帰っていった、その時

高杉の携帯電話がなった、レプリカを頼んだ友達からである、出来上がったので搬入の打ち合わせ

をしたいとの事である、夕方8時に華の店を指定し、店で落ち合う事にした、


そのころ、小笠原列島の秘密組織の基地では、藤堂の息子が、父の仇を討つべく幹部を集めて作戦を

練っていた、いつも、もう直ぐのとこで奈々に邪魔されているので、ターゲットを奈々とするよう

部下に指示し、奈々の前頭葉にはマイクロチップが埋め込まれているので、これを破壊すれば簡単に

抹殺する事ができる、マイクロチップを無力化する方法を話し始めた。






















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