白夜の薔薇8 綾乃達の家系は、手足となり平和のため奔走する、高杉家の当主をささえ続けている、そのメンバーは 日本中に散らばっており、いずれも地元に根ずいている

白夜の薔薇8


綾乃達の家系は、手足となり平和のため奔走する、高杉家の当主をささえ続けている、そのメンバーは

日本中に散らばっており、いずれも地元に根ずいている

綾乃の家系は代々高杉家の当主の側近として使え、文武両道に優れているのだ

綾乃は見た目には物腰のやわらかそうな日本美人だが、武術は合気道3段、語学は世界7カ国を話す事が

出来、弁護士の資格をもつ才女である、


また先ほどのトンカツ屋の主人は代々村富神社の管理をしており、店の奥には神社を監視する部屋があり

店のカウンターの下には監視モニターと操作盤があり、リモートコントロールにて侵入する敵を撃退する

事ができるようになっている

先ほど華がいった神社の洞窟には色々な仕掛けがしてあり、侵入出来たとしても脱出する事は不可能

であると綾乃は言う


なぜそんな大事な事を華に教えるのかと聞くと、華は知らない事だけど、華の先祖は天野屋利平であり

利平は忠臣蔵の大石内蔵助に加担した罪で家財没収の上八丈島に遠島となつた、利平は47志の遺族も

男は16才になると連座の罪で八丈島へ遠島となる事がわかっていたので、あえて幕府に自分が加担した

事を話なし、遺族を助ける為八丈島に流されたのである、


そして高杉の先祖である助右衛門が密かに定期的に利平に生活物資をおくり、赦免になるまで遺族を守

ったのである、時の将軍徳川綱吉が死んで次の将軍になり赦免され、忠義の武士の遺児としていずれも

高禄にて大名に召抱えられた


利平にはそれまで子供はいなかったが八丈島の名主の娘、麗華と恋仲となり一人の女の子をもうけたが

利平はこの島でなくなり、その娘と子供は名主に引き取られた、その子供が華の先祖なのだそうだ

高杉は家に残っていた古文書からこの事を知り、調べていたところ最近その子孫が華だとわかり

光る石のおかげで災いに巻き込まれ、恋人の仇を取りたいと願う華の事を知り、願いをかなえる為

華の前に現れたのである。


実は秘密組織のボスは高杉とは深くかかわりがあるのだ、それはこの秘密組織は影の政府と呼ばれ

自らの利益の為、その時代、時代でたくみに政府をあやっている、政府の高官も何人かはこの組織の

メンバーである

影の政府のボスも代々高杉家とは仇敵の間柄である、高杉が陽ならそのボスは陰であり、時代、時代

の裏側で壮烈な戦いを繰り広げ今日にいたっている、そのボスは華は知らないが、東都貿易、専務の

藤堂であると言う


東都貿易というと健治の会社である、華はびっくりして健治はその事を知っているのかと聞くと

社長の健治はうすうすは知っているらしいが、知らないふりをしているのだと言う、なぜかと聞くと

健治は父から会社を受け継いだが、お坊ちゃん育ちのせいか、とても会社を経営できる器ではなく

5年目でもう少しで倒産するところまで追い詰められた、その時銀行が融資する条件として藤堂を送り

込んだのである


藤堂は経済界とのパイフも深く、経営手腕にすぐれており、次々と仕事を取ってきてあっと言う間に

会社の借金も返して優良会社にした為、健治は何も言えなくなり、実権は藤堂が握ってしまったのだ

しかし健治は自分が経営者には向かない事を知っているので別に腹もたたず、知らん顔をしている

健治のとこには奈々が潜入している事を華は知っているが、言っていいかどうか迷っていると


綾乃は友達の奈々さんが不正輸出を探る為東都貿易に潜入している事はもちろん知ってますよ

奈々さんは高杉の事は調べていると思うけど、こんなに詳しくは知らないはずですよ、藤堂は

高杉と共通の敵ですから、今話した事は奈々さんには教えても構いませんよと言った、


さらに綾乃は高杉の父の秘密組織との関わりを話し始めた、それによると高杉の父は東京帝国大

学生であった、軍人にならなかったのは祖父は外務省の役人であり、横暴な軍人が嫌いであつた為、

兵学校の受験を許さなかったのである


しかし時局は戦争へ戦争へと向かって進み始めており、アメリカとの関係も悪化の一歩をたどる状態と

なった、そこで祖父は軍人の暴走を止めるには軍隊の中に息子を送り込む事にし、大学を中退させ陸軍

兵学校を受験させたのである、兵学校の受験年齢は16歳から19歳までであり高杉の父はぎりぎで受験し

難関を突破し見事合格しする


陸軍にて軍人の道を歩むこととなるが、祖父から常々、兵を100年養うのはただただ平和を維持する為

である、(戦争は起こしてはいけない、軍隊を持つのは相手に対する、抑止力の為である)と教えられて

いるので、仲間の中では軍人としては消極的であると思われている


しかし運動神経抜群で、剣道4段、銃剣術5段、しかも陸軍兵学校では首席ときており、模擬演習で

指揮官をやらせると、およびもつかない戦術にて敵を殲滅する、ある時兵学校の演習では敵兵を捕虜

にし、敵の服装をし敵兵になりすまし、こともあろうか、指令本部に潜入し敵の司令官と本部を占拠し

、全員を縛り上げ、ニセの情報を流し味方を勝利に導いた


演習が終わり、やり方が汚いと非難をうけたが、戦国時代ではあるまいし、やり方が汚いも綺麗もない

、ようするに勝てばいいのであり、負けた物のヒガミであると、ガンとして聞き入れない、その通り

なのでだれも文句はいえないのである、次にその手は食わないと待ち構えていると、正面を突破され

唖然とする、まるで千里眼みたいな奴だと皆から演習でも敵にしたくないと思われいた


やっぱり所長の家系は天才なんですねと言うと綾乃はくす、くす、笑って、神様ではあるまいし、

それには訳があるんですよ、言ってみれば現代のマジシャンみたいなものですよと言う

ただしマジシャンと同じに相当の修練と、助っ人が必要ですけど、それでは種を明かして見ましょうか


司令部の回りには警護の兵隊が沢山おり、警戒厳重であり味方の服装してもすぐバレてしまうしまい

ますねと、それがいい方法があるんですよと綾乃は言う、どんな方法なんですかと尋ねると

高杉は将校なので変装しても、すぐばれてしまうので自分の兵隊に敵の服装をさせ自分があたかも

捕虜になったように見せかけたのですよ、


それからそこの指揮官から日頃、いじめられてる物を事前に探し絶対分からないようにするのでと

協力させる、これは事前にバレルおそれあるので、その物を監視する人を本人にわからないように

2重3重につくり、事前に察知されたら、すぐに作戦を変更する、終わった後マジシャンと同じで絶対

ネタは明かさない、これをやるには日頃、兵隊を殴ったり等の制裁をせず、いい上官と思わせる事が

肝心だと綾乃は言う


華は分かっていても、日頃気をつける事は、なかなか出来ないことですよ、これが出来る高杉の家系は

ヤッパり天才だと思った

高杉の祖父を始め外務省は外交、交渉にて戦争回避をする努力をするが、軍部のタカ派を影であやつる

秘密組織にことごとく妨害され、ハワイの真珠湾を日本が攻撃した事により戦争に突入する


最初の1年は東南アジアを席巻するが、補給線の拡大により、戦線を維持できなくなり、ガダルカナル

島攻略の失敗、ミッドウエー海戦にて空母4隻を一度に失い守勢に回る事になり、アメリカの物量には

かなうわけもなくグアム、サイパン、硫黄島を失うい、日本本土爆撃により次々と都市が焼け野原と

なり敗戦も時間の問題となったが、あいかわらず軍部の強気の姿勢により、和平工作は失敗に終わる


このまま続けば日本崩壊につながる為、時の戦争指導者、東条英機に首相の職を退くよう国民の

声が大きくなったが、憲兵(MP)、特別高等警察(特高)、等を東条は使い和平主義者への弾圧を強めてい

った、軍部のなかにも終戦すべきの声がたかまりったが、反対者はことごとく最前線へ送られた


その中にあって高杉は大本営作戦課長の要職にあり、和平論を展開するが、作戦のきれものだけに

東条も彼を追放しては、今後の作戦に支障をきたす為、手を出す事が出来なかった

高杉は陸、海軍の和平論者のまとめ役として東条に圧力をかけるが、ある日憲兵に拘束される

反乱分子として取調べをうけるが、彼の部下が憲兵隊本部へ突入高杉を救出する


高杉は祖父の力を借りて宮内大臣、木戸幸一、書記官長、迫水久常に会い天皇陛下に東条を罷免する事

を奏上するよう談判した、両人とも高杉の意見に賛成だが東条を罷免すれば陸軍がクーデターを起こし、

天皇陛下に危害を加えかねないと、躊躇している、高杉は天皇陛下の詔勅があれば、東条も納得する

はずとつめよるが、色よい返事はしない、それなら勝手に詔勅を自分が作るので事後承認をせまると、

東条が自分から降りると言えば認めると約束した


ニセの詔勅が発覚すれば重罪である、しかし高杉はニセの詔勅を作り、単身陸軍省の東条の元へ乗り込

んだ、憲兵隊から逃亡した本人が現れたのだから東条はびっくりし、部下に拘束するように命令したが

高杉は天皇陛下の使いであると、睨み付け東条に詔勅を渡した、東条はうやうやしく詔勅を受け取り

それを読むと、宮内省に確認を取りたいと言う、高杉はそれは構わないが、天皇陛下の詔勅にたいして

失礼でないか、それならすぐに宮中に参内し天皇陛下から直接は話を聞かれた方がいいのではないか

と言うと、わかったこれから参内すると言い出かけていった。


早速宮内省に電話をいれ、今から東条がそちらに行くので万事宜しくと頼むと、詔勅には今までの東条

の忠誠は感謝しているが、時局を考え後進の道をひらいてはどうか、とかなり優しい文面にしてある

天皇陛下への忠誠心の高い東条は従うはずなので天皇陛下へ事前に話してくれるよう、頼むと木戸は、

ここここにいたれば、やもうえない、と奏上する事を約束した


高杉は憲兵隊長に自分は逃亡者であるのですぐに拘束するように言うと、天皇陛下の使者を拘束する事

は出きないと、言い敬礼して立ち去った、この時の憲兵隊長こそ藤堂の父親で秘密組織の頭である


東条は天皇陛下へ拝謁し、みずからの戦争指導力のいたらなさをお詫びし、内閣を総辞職する事を奏上

した、天皇陛下はうなずき、ねぎらいの言葉をかけた

東条は即日総辞職を行い、次の首相は陸軍の小磯国昭が就任し、海軍の和平論者、米内光正も海軍大臣

として入閣し、少しづつではあるが終戦への道を歩むこととなる。


高杉の父は東条追い落としの急先鋒と軍部から睨らまれ、台湾方面軍地司令官として赴任する、これは

東条と藤堂憲兵隊長の画策によるものである

































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