第2話 人類最良の友
博士と助手の会話
「君はロボットが人間の心を持つことが可能だと思うかね?」
助手は、しばし考えてから答えた。
「可能だと思います。いつか人間の心を持ったロボットが、人類最良の友となってくれると思います」
博士は笑顔でうなずいた。
「私もそう思って長年研究を重ねてきた。しかし、なかなか人間の心を持ったロボットは作れない。そこで発想の転換を試みることにしたのだ」
「発想の転換ですか…」
「そうなのだ。ロボットを人間に近付けるのではなく、人間をロボットに近付ければ良いのだ。人間の体を徐々にロボット化していき、最後は完全にロボットにする。そうすれば、人間の心を持ったロボットが出来上がるのだ」
「なるほど。理論上は上手くいきそうな気もします。強靭な体。冷静な思考。優しき心を持った人類最良の友が出来そうですね」
「そう言ってもらえると嬉しいよ。実はもう君の体は、ほぼロボット化しているのだ」
「え、そんな、聞いていませんよ!」
助手は慌てふためき抗議するが、問答無用で手術台に固定された。
「後は脳を少し改造すれば、君は人間の心を持ったロボットになる。さあ、人類最良の友になってくれ」
「絶対ぶっ殺してやる」
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