第275話 三カ国の大王と女王! (1)

「えっ? う、うそ~?」


 ん? あれ? いきなり驚愕した女性の声が。そう驚嘆と言う奴が聞こえてきたのだ。


 それもこの声色は? 比の国の女王ルインの声色の筈なのだが。彼女は確か、自身の幼い頃からの夢が叶い。夢にまで見た愛おし王子さまと白昼堂々……。


 そう? この場所は? 昼間でも薄暗い密林の奥になる。その小川の縁で、人目を気にすることなく愛おし王子さまへと彼女は、優艶に戯れ、甘え、尽くしている最中のはずなのだ。無血で二国を統一した大王健太の持つ象牙色した美しい肢体を堪能しながらねぇ。


 なのに? 女王ルインはいきなり驚嘆を吐く。と、言いたいところなのだが。


 どうやら女王ルインが驚愕して驚嘆を漏らしたのはいきなりではないようだ。


 だって彼女が優艶に、自身の肢体を擦りつけながら甘えている王健太の口から。


「うそじゃないよ~。本当のことだよ~」


 と、声が漏れてきたと言うことは? 女王ルインが驚愕しながら言葉を漏らしたのは、大王健太が原因で間違いないと思う。


 だって彼は? 自身の財産となった女王ルインへと更に、自分の口を開き──。


「僕はつい最近。この場所で、他の国の女王ライさんの下着も洗濯をした。それも? 彼女にほとんど強引にと言うか? 君やアイカさんのように、僕自身が『ウム』と思案をする暇もないくらい急かされ。強引に洗濯をさせられた……」と。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る