第157話 邪な計略……(13)

 だって~? 彼も~? 自身の妃さまから~?


「あんた~。うちの健太(こ)が、此の国の女達に言い寄られて~。もてあそばれているようだから~。本当に悔しい~。悔しい~。だから~、何とかしてよ~。あんた~。今直ぐに~。お願いだから~」


 と、せがまれている最中なのだよ。


 だから~? 比の国の王カーンは、自身の妃である女王ルインへと。


「もう少し待っていておくれ~。ルイン~。ウォン(アイツ)の様子を見れば~。俺の策は成功をしたことには間違いない~。だからもう少し待っていておくれ~。ルイン~」と。


 比の国の王らしくない振る舞い……ではないか~?


 オークと言う種族は、女尊男卑の社会だから。これがオークの王さまとしては当たり前……。自身の妃の機嫌をとることがね~。


 だから他の国の王で、比の国の王さま候補の一人である健太の妃達への振る舞いは当然の行為であり。当たり前のことなのだから~。


 余り気にしなくていいよ~。健太~! と、我等も彼に告げ──。鼓舞をしたくなる衝動に駆られるのだよ。


 彼には、お節介な奴達だと思われてもね~。



 ◇◇◇◇◇

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