第138話 祭典(15)

「此の国のウォンと女王アイカは。つい最近迄は、ウォンが此の国の丞相であるシルフィーを強引に我が物としたことで不仲……。異種族の婿を迎えようとしたみたいですが。その少年は、容姿こそ良いようですが。余りにも軟弱、ひ弱な為に、女王アイカの意に沿うことができずに、結婚へは待ったをかけたみたいで。只今その人種の少年との結婚は思案中とのこと……。だから義理の母との関係で、女王アイカの逆鱗に触れ、婚約破棄をされていたウォンがまた、次期王候補へとあがったみたいで……。只今ウォンと女王アイカ……。その人種の少年との三角関係みたいですね? 多分……?」と。


 比の国の王カーンへと報告するのだよ。


 でッ、その報告を聞いた比の国の王カーンは、「ほう~」と、声を漏らす。

 と、同時に?


 彼の唇の端が吊り上がり『ニヤリ』ち、苦笑すると、同時に?


「カ、カ―ン?」と、比の国の女王ルインからも、慌てふためいたような声が漏れてくるのだよ。


 自身の夫であるカーンに対して、何かを告げたいようにね~。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る