第128話 祭典(5)
まあ、我等が先程も説明した通りで、武に乏しい健太が、此の国の代表戦士に選ばれることはまずは無い。
だから健太は、朝からこの祭典を女王アイカの妹君達……。プラウムとサラの、美人ハーフ姉妹を両手に連れ──。この一年に一度のオーク種族のお祭りを心から楽しんでいたようだよ。
特に恋愛経験が無い健太は、プラウムとサラとのお祭りデートが楽しくて仕方がない。
まあ、以前にも説明をしたと思うのだが?
この二人の姉妹は、此の国の丞相であるシルフィーの実娘……。
と、いうことは?
オークとエルフのハーフなのだよ。
だから二人の容姿は、オークの女性のような大柄で筋肉質……。如何にも? アマゾネスといった容姿とは異なり、背丈は確かに高いのだが。プラウムとサラの様子を見ればわかる通りで? 二人の肢体は線が細くしなやかなのだが。オークの女性独特の豊満な乳房とヒップを持つ二人の容姿なのだから~。その優艶な容姿は、健太が産まれ育った日本(異世界)のスーパーモデル以上の素晴らしい容姿の上に、二人の姉妹の母……。
この世界で一番の秘宝と呼ばれた、此の国の丞相であるシルフィーの美しさを受け継いだ二人の姉妹だかね~。
二人を連れ歩く健太も嬉しくて仕方がない。
だって~? 此の国の者達は、女王アイカと華麗な一族の女性達を見慣れているので。今更プラウムとサラを見ても見惚れ立ち止まり、呆然とすることはないのだが。
此の国の者達以外の他国……。男達が二人を見れば──! 魅入り、心を奪われ呆然……。
その場で立ち止まるか? 振り返るか? どちらかなのだよ。
だから二人を両脇に従えて歩く健太は、自身の鼻も高いし、嬉しくて仕方がない。
だから? オーク種族にとっては、一年で一番大事な祭典で、女王アイカから健太自身が、蔑視した待遇を受けているとしても全く気にはならない。
ましてや彼は? 未だ大人の世界での王的振る舞い……。
と、いうよりも?
大人の男としての凛とした振る舞いもできない少年だからね。この方が彼自身も、気が楽で良いと思い。『遊び人の金さん』ではないが?
『遊び人の健ちゃん』になっているみたいなのだよ~?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます