第129話 祭典(6)
だって~? 某時代劇のワーンシーンではないが?
建太が祭典の最中である町を歩けば~。町の至る所から~?
「健ちゃん~」
「健さん~」
「健太~」
「御方~」
「殿~」
「あんた~」
「婿殿~」と。
黄色い声色が美少年健太へと飛んでくるのだよ。
まあ、彼は、この国の女性達の新しいタイプのアイドル……。
そう~? 女王アイカすら気がついていない、健太への好意と。他の国の女王ライが一目見て魅入り、虜……。その場で自身の下着を洗わせて、夫とした。可愛い少年……。
そう~? 今迄の荒らしく勇んだアマゾネスであるオークの女性達の好みは、女王アイカがいつも口にしている。
『この世界で一番強い男になれ~! 健太~! そのような男(者)が、私の好みなのだ~! だから健太が、強い男(者)になるまでは~。私との夫婦の営みは~。お預けだからなぁ~! わかったかぁ~? 健太~?』
と、勇んで告げているように。オークの女性達は、強くて荒々しい勇んだ男達を好む傾向がある。
だから今日の祭典のメインイベントである格闘相撲で、自身の良きパートナー……。夫を探索……。見つかれば、自身の服や下着を持っていき、戦士の男達へと『私の汚れ物を洗って~。お願い~』と、嘆願をしながら。自分自身をアピールする行為が、祭典の終盤頃には至る所……。人気のないところでひっそりとおこなわれている。
でッ、ここ数年の人気者は、先程も我等が告げた通りで。此の国の領主でもあり。格闘相撲大会の覇者でもある。女王アイカの従兄であり。元婚約者でもあったオークの男最強であるウォンだったのだが。
今年は少しばかり違う……。
と、いうか?
ここ数年は戦も無く、平和で安定をした暮らしを続けてきたオークの女性達なのだが。生活の安定と平和が続けば。いくら荒々しく勇んだアマゾネスである彼女達も、異性への趣味に変化が生じる。
今迄は荒々して強い。勇んだ男達を好み──。そう言った強い男達に魅力を感じて、自身の身を捧げていた彼女達も。此の国の丞相であるシルフィーが日本(異世界)から召喚をした、自分達とは肌の色と容姿が違う。象牙色の美しい肌を持つ美少年を見れば、男らしい者から可愛い者……。アイドルへと趣味が移りかわる。
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