第108話 他国からの訪問者(5)
う~ん、どうやら~?
自分達のアイドルでもあり。主さま? でもある健太の唇を奪った。高貴で妖艶な女性へと、荒々しい彼女が、『あんた~』と、怒号を放ったと同時に。高貴で妖艶な女性は、健太の唇と舌を絡め、貪る行為を直ぐにやめて──。
高貴な自分を侮辱した女性へと平手打ち──。
そして彼女を殴り終えれば仁王立ち──。
自分を取り囲もうとする輩達を順々と睨みつけているのが。
今の呆然としている健太の周りで起こっている物々しい出来事なのだよ。
と、なれば?
この国の王にはなれはしなかったが。この国の一部の酋長さまの主である健太さまだから。
今度は彼が瞬時に我に返り──。
そのまま『ドン~!』と、地面に竹篭をおいて──。
高貴で妖艶な女性に殴られ、地面で横たわる彼女前に座り込んで──。大きく両手を広げながら。
「この女性(ひと)に、もうこれ以上~。酷いことをしないでください~。お願いします~」と。
高貴で妖艶な女性へと嘆願──。
それも? いつもの健太君らしく。自身の瞳を潤ませ、高貴で妖艶な女性へと畏怖……。自身の身体を震わせながらの謝罪と嘆願……ではなく。
自分とキスをした相手にも関わらず。『グッ』と、彼女の瞳を見詰め……と、いうよりも?
高貴で妖艶な女性のことを、サムライ日本男児らしく睨みつけながら。
(この娘(こ)は、この国……。アイカさんの治める国の民なのだから。僕がアイカさんやシルフィーさん……。エリエさんやウルハさんにプラウムさん……。そしてサラさんの代わりに、僕が他国の者から彼女を絶対に守ってみせる~!)と。
自分自身の心の中で強く誓い。鼓舞をしながら睨みつけ嘆願をするのだよ……ッて?
何故健太が瞬時に、高貴で妖艶な女性のことを他国の者だと判断したのか?
この物語を読んでいる者達は、不思議でならないと思う?
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