第99話 王になれなかった少年の法……(20)
「えっ? うそ~?」
すると直ぐにサラから、こんなで嘆息が漏れる。
と、同時に。
「お、長~。嘘だろう~?」
「おいおい、三人ともちょっと待ってくれ~? 女が胸を曝け出して歩くのは、アクセサリーで着飾るのと一緒の行為で~。女としての身だしなみの一つで、この国、この地の文化だから~。それを廃止にするのは許してくれ~。お願いだから~」
「そ、そうですよ~。御姉様~と、お母様~。ウルハの言う通りで~。胸を曝け出し歩く行為は~。女性の身だしなみの一つで、自分自身の異性への主張であり~。愛する殿方への、自分自身の主張だから~。裸体で歩くのは禁止にしても良いですが~。胸を曝け出し、外出する行為の禁止だけは~。どうか禁止にしないでください~。お願いします~」と。
まあ、女王アイカはこんな感じで、従妹のウルハを含め、妹達三人に。『男女問わず裸体での外出禁止と、女性の乳房を曝け出しながらの外出禁止条令』に対しての不満と、撤廃をして欲しいと嘆願をされる。
と、なれば?
常日頃から、妹や従妹のことが可愛くて仕方がない女王アイカは、「えっ? そ、そうなの~? ど、どうしようか~?」と、一瞬たじろぎ思案を始めだすのだよ。
う~ん、でもね~?
元々エルフであり、この地の者ではない。この国のナンバーツーであるシルフィーの口からこんな台詞が、四人へと放たれるのだよ。
「あなた達は~。そんなにも~。このひと以外の異性に、自分達の裸体や乳房を見せ~。威張って歩きたいの~? 自分自身を見ながら自慰をしなさい~。分かりましたか~? と、言わんばかりにね~? このひと自身は、こんなにも私達の裸体が他人の目に触れる事に対して、『嫌だ~』と、不満を漏らし。嫉妬をしてくれる程愛してくれているのに~。貴女達は、そんな一途な家のひとを蔑ろにするのね~?」
と、訊ねる。
でッ、四人に訊ね終えると直ぐに、自身の面前で、思案を始めだした。女王アイカへと。
「ねぇ~? 女王もそう思いませんか~? この娘(こ)達が、私(わたくし)達の主を蔑ろにしていると思いませんか~?」と。
只今、従妹や妹達の不満と聞き──。
『さて、法律をどうするか~?』と、思案の最中である女王アイカへと、問いかける。
「えっ? いや~。私は……」と。
シルフィーの問いかけに対して女王アイカは。自身の台詞を一旦途切れさしていまい沈黙をするのだよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます