第98話 王になれなかった少年の法……(19)

 だからいくら自身の面前で、裸体のシルフィーが健太へと妻的振る舞いで甘えようが。上機嫌の女王アイカは全く気にしない。


 元々女王アイカは? 自身の一族の女性達……。


 まあ、領主に限りなのだが。


 その女性(もの)達の身を王に捧げ──。妃とさせることで、血の結束を強くして、この国の安定を図ろうとしていた訳だから。


 今迄女王アイカが一番気になり。嫉妬心を募らせていた相手……。


 そう~? この国の丞相であり、巨大な領地を持つ女性……。


 女王アイカの実質的なライバルであるシルフィーのことが、今の健太の台詞のお陰で、わだかまりがなくなり収まるのだよ。取り敢えずはね~。


 だって~。女王アイカは、この美しい勝利者の証……。


 そう~? 覇王の証である。エルフの巫女に対して、健太の件で完全勝利をしたのだから大変に機嫌が良い。


 だから自身の目の前で、次期王になるかも知れない?


 そう~? この国の女性達の性的シンボル……。アイドルになった。幼い美少年に対して、シルフィーが妻的振る舞いで甘え、戯れようが、もう全く彼女は気にはしない。


 う~ん、それどころか?


 自身もシルフィーに続くように、更に健太へと甘え、戯れるのだよ。


 こんな台詞を官能的に漏らしながら。


「うぅ~ん、ああ~。いい~。いいわよ~。あなた~。あなたの~。嘆願を受理してあげる~。今後この国では~。男女の裸体での外出は禁止~。女性も乳房だけ曝け出し歩くのも禁止にしてあげる~。あなたはどうやら~? 私達以外の女性達の乳房を見たくはないようだから~」と。


 女王アイカは嬉しそうに告げ。健太の願いを叶えるのだよ。

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