第92話 王になれなかった少年の法……(13)
大変に喜ばしいことにね。
まあ、その為に女王アイカは更に健太へと嫉妬心を募らせる。
……だけではないか?
健太に女性達が群がり。彼が絶叫をあげる様子……。
それを女王アイカが目にする度に。彼女の護衛を務めるウォンが。
「おい~。アイカ~! お前の所のチビに、また女達が群がり何か優艶な事をしているようだが~? アイカ~。あのまま、あの者達を放置していていいのか~? このままだと~? お前の所のチビが女達に食われてしまってもしらないぞ~?」
の問いかけ……。
それも~? 彼の健太を侮る苦笑付きの問いかけを聞き──。
その都度女王アイカは、健太へと嫉妬心だけではなく嫌悪感まで募らせる……。
あっ? そういえば?
この健太の国のアイドル的な存在が。女王アイカの健太への三度目の落胆になるよね~?
多分~?
だって~。女王アイカは~?
毎日のように目にする健太の、女性達のアイドル的な様子を凝視する度に。
(ううう~。歯痒い~。健太も女達も~。特に健太は私というものがいるのにも関わらず。国中の女達と嬉しそうに戯れよって~。本当に歯痒くて仕方がない~。特に健太は、これといった取柄もない。大変に貧弱な男の癖に~。女性にだけは色目を使い~。自分の方へと引き入れて~。自分の地位を誇示しようとする情けない男~。戦士の風上にも置けない最低の男だ~。だから私健太(あ奴)の事などもう~。どうでもいい~)と。
女王アイカは、自身の心の奥底で、嫉妬心と不満を募らせる。
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