第83話 王になれなかった少年の法……(4)

 先ずはこんな感じで、ウルハから不満の声が漏れる。


 漏れると、ウルハに続くようにまた不満の声が漏れてくるのだよ。


 こんな感じでね?


「本当ですよ~。健太さん~。ウルハの言う通りで~。この熱いジャングル内では無理です~」


「健ちゃん~。ウルハやプラウム姉の言う通りだよ~。鎧や服を着衣したままの状態で~。屋敷内をゴロゴロしていたら~。サラ達は、熱さにのびて、本当に動けなくなるよ~」


「サラの言う通りだ。御方~。もしも~? 敵が攻めてきたらどうするのだ~。御方~? 兵達皆が暑さに負けていて士気が下がった状態では、戦どころではなくなるぞ~? 御方~?」と。


 プラウムとサラの二人も健太に不満を漏らし。


 そして最後には?


 猛将エリエから、そんなことをすれば、国中の兵達の士気が下がり。いざ敵が攻めてきた時には戦にならずに敗走してしまうと諫めの台詞を告げられる。


「えぇえええ~! 健太ぁあああ~! 福の件はぁあああ~。この屋敷に住む者達だけに告げているんじゃなかったの~?」


 自身の妹であるエリエの話しを聞き──。女王アイカは驚愕をしたのだ。


 だって~? 今彼女が、自身の顔色を変えながら、健太へと訪ねた通りだよ。


 女王アイカは、健太の自分への嘆願は、この屋敷の住む女性だけを対象にしたものだと思っていたのだ。


 う~ん、でも? 今のエリエの話しだとこの集落……だけではない~。


 この国で暮らし営んでいる者達皆に対しての嘆願……。

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