第76話 女王アイカと健太の朝の日常……(4)
今日は、自分自身を中々起こしにきてくれない。愛する健太が『何処にいるのだろうか~?』と、思いながら探索をしていたサラが、健太の屍を発見したみたいだね~。
でッ、この後は、皆の想像通りで。この屋敷住む女性達が二人の周りに集い──。
真っ青な顔色で、女王アイカの本物の抱き枕化している健太のことを。眠り姫と化している女王アイカから強引に引き離すのだよ。
でッ、その後は、いつもの如く。シルフィーが神々しく輝きながら健太へと、蘇生魔法『リザレクション』を使用──。
そして他の女性達は。
「アイカ~! 起きろ~!」
「長~! 早く起きなさい~!」
「姉様は~。もう~。健太さんをまた冥界へと誘うのだから~」
「もうプラウム姉の言う通りだよ~。アイカ姉は~。また健ちゃんを殺して~。それなのに~? 今も平気で寝ているのだから~」と。
女王アイカの妹達や従妹はこんな感じで。寝ている彼女へと不満を漏らす。
……だけではなく?
自分自身の寝所で横になる。女王アイカへと、極楽浄土へと誘われた健太に代わり。彼女の身体に触れ──。揺らし始めるのだよ。
「アイカ~。起きろ~!」
「長~。起きなさい~!」
「もう~。姉様は、起きなさい~!」
「アイカ姉~! 起きてよ~! 起きてよ~!」と。
声を大にして叫びながら。妹君達や従妹殿は、女王アイカの眠りを妨げ起こすのだ。
と、なれば?
流石に眠り姫と化している女王アイカも、白馬に跨る王子さまの熱い接吻がなくても。自身の閉じている瞼を、自然と開くのだよ。
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