第75話 女王アイカと健太の朝の日常……(3)
特に女王アイカは、オークの女性なのに大変に美しく優艶な容姿をしているから。我等も楽しみなのだ。
だから『ゴク』と、生唾を飲み込み──。自身の喉を鳴らし、潤いさせながら、二人の男女の優艶な交わりを堪能することにする……。
と、言いたい所なのだが?
『……ん?』
『あれ?』
『健太とアイカは、一体何をしているのだよ~?』と。
我等は、健太と女王アイカの優艶な交わりを見て堪能しようと思っていたのに。
二人の様子を遠目から凝視して確認をすれば。
女王アイカは確かに、自身の寝所で、優艶な容姿で真横にはなっているのだが。健太のことを優しくハグしながら愛撫……。交わっている訳でも無く……。
健太の首に、自身の二の腕を巻き──。苦しめている状態なのだ。
それを健太が、自身の両手を使用──。
〈パチパチ〉
と、音を立てながら叩いている状態……。
それも? 相変わらず自身の口から。
「うぐっ、ぐぐぐ~。ぐぅ~。あぐ~」
と、苦痛な声を漏らし。
その後は?
「アイカさん~! 起きて~! 起きてぇえええ~! 起きてよ~! 今直ぐに~でないと~? 僕はまた冥府に誘われてしまうよ~。お願いアイカさん~!」と。
健太は絶叫をあげながら嘆願──。もう二度と冥界へは行きたくないから。自身の首に回る、女王アイカの二の腕を離して欲しいと嘆願をするのだが。
う~ん、でも?
今の二人の様子を凝視すればわかる通りで?
女王アイカは、白雪姫のように深い眠りにつき──。楽しい夢を見ているようだから?
彼女の口からは。
「……んッ、うん、健太~。ううう~」
〈スヤスヤ〉
と、しか? 声が漏れてこないのだよ。
だからこの後健太は刹那……。
冥府……ではなく? 極楽浄土……。
女王アイカの巨大な二つの『パイオツ』の中で、極楽浄土を堪能しながらあの世へと向かう。
この後誰かが、二人の様子に気がつくまでね……。
「け、健ちゃんがまた死んでいる~! だ、誰か早くきてぇえええ~! というか~? シルフィーさん早く~! アイカ姉がまた健ちゃんを極楽浄土へと誘っているから~! 早くきてぇええ~! シルフィーさん~」と。
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