第62話 女王アイカの不信と不満……(3)

 だから女王アイカも健太とシルフィーに対して、猜疑心と不快感……。


 そして、嫉妬心を募らせているから。シルフィーが健太の件で泣けば泣くほど、気が晴れ嬉しくなるところもあるのだよ。


 まあ、そんな様子の女王アイカだから、元彼氏、婚約者のウォンにあっさりと悟られて、離反の計にあっさりと堕ちるのだよ。


 う~ん、でもね~? このドロドロとした四角な恋愛関係で、四人は恋愛関係を楽しむことなどできない。


 特に、ウォンの浅はかな知恵が練った邪な策は。彼が思いもしなかった出来事が起きてしまう。


 だって女王アイカに対して、慈愛や義の無い女性(ひと)だと思ったのは、丞相のシルフィーだけではないのだ。


 だって、健太とシンの一方的な相撲……。殺戮ショーを観戦していて、最初に歓喜をあげていたオークの老若男女の者達も『ザワザワ』と、騒めき始めだすのだ。


「これって酷くないか……?」


「始めから人種とオークでは武力に差が有りすぎる……」


「いくらシンの相手が王だとしても、未だ子供じゃないか……?」


「それに何で女王は? 始めから一方的な試合になるとわかっていた筈なのに? 戦士シンと次期王とを争わせたのだ?」と。


 女王アイカに対して、こんな疑問の台詞が多々漏れ始める。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る