第8話 エリエの集落、領地にて……(4)
女王アイカとの話し、会話の最中でも後ろ……。
そう、健太の妻である女王アイカの後方で、立ち並ぶように観戦、練習試合を見てる。観察をしている内容が、どんな物なのか、気になって仕方がない健太は、『チラチラ」と、女王アイカの後ろばかり見る。見ているようだから。彼女は自身の主、夫である健太へと、今迄のイライラ感……。シルフィーへの嫉妬心を抑えつつ、笑みを浮かべながら健太へと。格闘相撲大会の練習試合を見ていくようにと勧めるのだ。
「えっ、本当に?」
健太は女王アイカの勧めに対して歓喜。
「やったぁあああっ!」と。
自身の身体全体を使用して喜びを表すのだ。またその様子が、女王アイカ、丞相のシルフィー。そして、女王アイカの妹君であるエリエに、従妹のプラウムと。此の国の美女、可憐な一族の女達が揃って皆、だけではない。
この場に、練習場に、集いしオークのアマゾネス達皆が、自身の顔を緩ませて、健太にLOVE、萌え、萌え、キュン! ハートになるから。この場にいる者達……。
そう、漢戦士達や観客の男達も面白くはない。特に今年の豊穣祭りに出場するかも知れない漢戦士、候補の者達は、ここぞとばかりに女。アマゾネス達に自分自身の良いところ。力と武を見せる。魅せつけて。嫁若しくは、その日、その晩限りの契り。夫婦の営みを味わいたい。堪能をしたい訳だから。
この場に集う女……。自分達の恋人、夫。その日限りの花火のようなパッと燃え盛る恋がしたい女性達がこぞって、新たな男王へと魅了、虜になり。陥っているようだから面白くはないのだ。
特に自分の彼女、婚約者、妻だったかも知れない女性。女王アイカをとられた。奪われたと思っているウォンは、尚更面白くはない。
だって彼が、漢王になっていれば、女王アイカの可憐な一族の女達は、皆彼の物、所有物になっていた可能性があるからね。此の国の丞相であり。今回の祭典の女神。美と、豊穣。そして勝利と時に女神シルフィー自身も彼の物になって独占できた訳だから。
彼は、ウォンは、この場の雰囲気、男王健太を中心に和気藹々としたこの様子、雰囲気が。彼の気に触り面白くはないので。
「(う~ん、あの、クソガキをギャフンと言わす……。いや、この場で大変な失態をさせ、アイカを失意させ落胆……だけではないか? シルフィー、エリエやウルハの奴までもが、あのチビに対して侮り、蔑み、嘲笑ような策は何かないか?)」と。
嫉妬心に荒れ狂うウォンは、自身の顔を強張らせながら。悪しき想いの策──。健太を蔑ろにする。陥れる。策の思案を始めだすのだった。
◇◇◇◇◇
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます