第2話 プロローグ【二】は、熱いキス? (1)
「うご、うご、うぐぐっ、ぐぅ~っ」と、声を漏らす少年なのだよ。
それも?
「……ん? 何? この柔らかい舌の感触……。舌ざわりと歯ざわりの感触は……」と思う。思うのだが。
彼、少年自身も中々、己の舌。舌先を動かす行為をとめる。やめることをしないのだ。
その柔らかい物を堪能……。
そう、彼自身も何かと、わかった上で、絡め動かし堪能をしているように。傍、遠目から彼を、少年自身を凝視しても思うぐらいだから。
彼自身も驚愕をしている、己の立場のわりには、思春期の少年らしく堪能、満喫、深々と味わいをしているようだ。
だから彼、少年のことを
『このスケベ!』
『変態!』
『ムッリスケベのド変態男!』と、罵りたい。嘲笑いたい行動にでたい衝動に駆られそうになる。
でも、何で人種の少年が……。
それも? 日本人の彼が、こんな亜熱帯雨林のジャングルみたいな場所にいるのか、彼を遠目から凝視していて不思議でならないのだ。
それにさ、彼が? 少年が?
「(不思議?)」、「(可笑しい?)」、「(誰だこれは?)」と、己の脳裏で思いながらいるのが不思議というか?
「(可笑しい? 可笑しい? 僕を誘った。誘ったはずの彼女、あの女性(ひと)の姿はなく。別の(女性)ひとが、僕とキスを。接吻をして、しながら。僕の舌へと、彼女の舌を絡め。絡め纏わりつきながら堪能、堪能をしているから不思議でならない。ならないのだよ……。一体彼女は誰? 誰なのだろうか?)」とも、少年は脳裏で思っているようだから。
尚更彼が! 自身の脳が甘さの余り蕩けてしまうのではないか? と、思われるキス、接吻と言う奴を『甘々』と、堪能をしているから不思議でならないと、見ている者達が思うぐいらいだから。
彼と、少年とキスを接吻をしている女性……。
そう、緑の肌色を持つ、優艶な容姿をした彼女自身も、いまいちのらない。のり気でなく。余りムードの無い彼に対して、違和感を感じ。感じながら。少年とのキスを、接吻をする行為をやめて。彼の目と鼻の先で、じっくりと顔を、己の持つ美しい紅玉の瞳で、彼の思いを見透かすように見詰めながら。
「私では不満か婿殿?」と。
緑の肌色を持つ女性……。オークと呼ばれる種族の、緑の肌の色を持つ女性なのだが。彼女は、自身の大きな笹耳を『ピクピク』と、可愛く動かして魅せながら。少年へと不満を漏らし問うのだが。いきなりこんな事を問われた少年の方はと言うと?
「えっ? いや、そ、そんなこと……。べ、別にそんなことはないけれど……」と。
少年は、自身を『ジィ~ッ』と、見詰める。見続けてくる紅の瞳に対して、慌てふためきながら。こんな言葉しか返すことしかできないのだ。
まあ、女性相手。それも? 本人さまの目の前で、『貴女のことが嫌い』、『貴女に不満があります』、『だから何処かにいってください! 今直ぐに!』と。
漢なら誰でも、女性相手に言え内よね。ましてや、彼の目の前に立つ。立ちはだかる女性は、大変に麗しく、美しい。紅の髪色、瞳。緑の色の肌を持つ、ファンタジー的な女性だから尚更少年は、自身の目の前にそびえ立つ女性に対して、『今直ぐ何処かにいってくれ! この場から立ち去ってくれ!』とは言えれない。
彼女は少年自身のことを『婿殿』とまで、呼んでくれた訳だから。
まあ、そう言う訳だから。少年自身の口から漏れる言葉は、「貴女は誰?」としか、呟かれないのだ。
そんな様子の彼にオーク種族の女性はね。
「……ん? 私か婿殿?」と。
優しい声音で言葉を返すのだ。
それを聞き、聞いた少年はと言うと?
「うん、そだよ。君だよ。君は誰なの?」と、尋ね。更に彼は己の口を開くのだ。
「僕がね。目を覚まし、瞼を開けてみたら。貴女の美しい顔が、僕の瞳に直ぐに映ったから。僕は貴女が? 貴女のことを誰だろう? と、直ぐに思ったのだよ」と、説明を付け加える。加えるとね。
「私は此の国の女王アイカ……。あなたの妻、妃になる女だよ。だから今後は、二人で仲良く、添い遂げながら暮らしていこう。婿殿……」と。
此の国の女王アイカは、自身の主、夫、王へとなる少年へと説明をしたのだ。
でっ、最後には?
「健太~。愛しているぞ~」と。
此の国の女王アイカは淡く、甘い声音で囁きながら。再度己の柔らかい唇を、少年健太へと重ね。そのまま己の持つ優艶肢体を捧げ、婚姻を終わらすのだった。
ジャポネ歴と、この地で証される暦が作られる以前にらしい。
◇◇◇◇◇
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