僕の嫁はオークの酋長!(僕はジャングル王になる! なるのだ!)

かず斉入道

第1章 アマゾネス達が覇を争う大陸……

第1話 プロローグ【出逢い】

「君は誰? 誰なの?」と。


 何処からともなく子供の声色での台詞、言葉が。この薄暗い陽も落ちた空間に覆われている小さな公園から聞こえてきた。


 だからこんな薄暗い時間に誰もいない公園中で子供の声がするから。


 大丈夫なのか? と、思ってしまう。


 でもね、直ぐに、子供声。


 男の子の問いかけに対して返答が聞こえてきたのだ。


 まあ、こんな感じね。


「私(わたくし)の名前はシルフィー……。あなたの名前は何?」


 男の子に声をかけられた少女。


 この日本と呼ばれる国で横文字の名前と言う事は?


 外国産まれ、異国育ちの少女なのだろうか?


 う~ん、でも?


 金髪の容姿、碧眼の瞳を持つ、麗しい少女なのに、彼女は妙に日本語が達者。


 そう、違和感なく、彼女の目の前にいる男の子に対して、ペラペラと流暢に会話が出来るから不思議でならないよ。


 と、思っていれば。


「あっ!」だ。


『あ!』なのだよ。


 男の子の驚嘆も含めてね。


 だってさ、男の子の目の前にいる、立つ。


 麗しい金髪碧眼の少女なのだが。


 彼女の麗しい顔を良く見てみると。


 少女の小さなお顔には、彼女の顔の大きさには、不釣り合いな大きな耳──。


 そう、この日本の男性達が大好き、憧れる、異世界ファンタジー的な笹耳を持つ少女……。



 エルフ種族、精霊、女神さまと呼んでも良いほど、麗しい顔に、笹耳を持つ少女なのだ。


 このシルフィーと呼ばれる少女はね。


 だから彼女の前に立つ少年は、シルフィーの問いかけに対して、自身の顔、頬を薄い桜色に染め、俯き加減でね。


「僕の名前は健太……。君は女神様なの?」


 と、照れ恥ずかしそうに言葉を返し、問いかけるのだ。


 でも女神シルフィーは、自身の首を振りながら。


「うぅん、私(わたくし)は、女神さまなんかじゃない。只の奴隷……。性玩具(おもちゃ)なの……」


 彼女は悲しい声音で健太へと説明をするのだが。


 彼は、健太は、女神シルフィーの説明を聞いても。


「うぅん、違うよ。君は女神様だよ! それも、僕だけの女神様なんだよ!」と。


 彼は、自身の永遠の妻になるシルフィーに対して、この場で一目惚れ、初恋。


 そして結婚のプロポーズを一度に全部済ませ、女神様を自分の物、所有物へとするのだった。



 ◇◇◇

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