第3話

入学式から1週間がたった...


それなのに!!

それなのになんでまだクラスのやつは告白のことまだネタにしてるの?

普通1回も話したことのないやつのことでそんなに話続かなくない?

それにあれから新山莉織に告白した奴だって何人かいるって聞いたよ!

みんな振られたらしいけど。

なんで俺なの意味わかんない。

と、朝からそんなこと気にしていると

「なあお前!

お前新山さんに最初に告白して振られたらしいな! 実は俺も振られたんだ!

ハハハハハ!

まあ振られた同士仲良くしようぜ!」


話しかけてきたのは多分クラスのやつだ(関わったことのない人の名前覚えるとか無駄だから知らない)

「え、ああ」

突然話しかけられたせいで考えることも出来ずに返事してしまった。

てか振られた同士で仲良くするってなに?

これから一緒に振られたことについて語り合おうとか家突き止めようとかストーカーじみた事を一緒にしようってこと?

ここは断らねばやばい気がする。

「あ、まじで?やった!俺の名前は」

「|是留舵(ぜるだ)くん、ちょっとこっちきて」

「あ、おう。じゃあまたな。」

話の途中で友達に是留舵くんと呼ばれた人物は行ってしまった。


なんで男なのにどこぞのお姫様の名前がついてんだよ。

囚われの王子様かってーの。

残念すぎるだろ。


今の時代特有のキラキラネームというやつか……

可哀想に。

小、中学生のころはさぞいじられただろう。

まるで俺みたいだ。

いじられてないかもしれないけど


てかどうしよう。断ってないぞ...



そのまま何もなく時間は過ぎていき放課後部活に所属していない俺は帰ろうとすると

「ちょ、ちょっとまってくれ!」

少し急いだ様子で話しかけてきたのは……是留舵くんだった。

「朝の話なんだが...すまない!

なかったことにしてくれ!

こういうのはおかしいっていうことに気づいたんだ! ごめん!

あ、俺の名前は岡山是留舵ね。じゃあな!」


是留舵くんと呼ぶのは恥ずかしいのでこれからは岡山くんと呼ぼう。


いうだけ言って岡山くんはどこかに走り去ってしまった。

あっちから言ってきて断りに来るってなかなかに辛いんだけどどうしてくれるの。

俺のメンタルがボディビルダーの筋肉並みに鍛えられてなかったらボロボロだよ?

まぁ、元々断る気でいたからいいんだけど。



結局このことから1ヶ月間先生以外俺に話しかけてくる人はいなかった。

ちなみに先生が話すことは部活がどうとか友達の有無とかいじめられてないかとか色々聞いてくることだった。

まあ、ぼっちであることは相談するほどのことではないし逆に珍しい立場だと思ってる。

だってこのクラスではぼっちは俺だけだからな!

あと遅刻しすぎで怒られた。

あと少し悪さしたら強制的に部活に入れると言われた。


もう1ヶ月もたったのか...

…これだったらあと3年なんて余裕で過ごしていけるな。


あれ?

これちょっとフラグっぽかったかな。

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