第7話 きっとわたしは

前回の殺鳥事件の解答編は、またいずれ。



わたし、根はネガティブです。


いわゆる根暗ってやつですかね?

どちらかというと、躁鬱的な?

たぶん他者から見たらそうは見えないと思うのですが、少なくともわたしは陰陽でいう陰だと思っています。



と、いいますか、たぶん闇が深いのだとおもいます。



この闇は、いつも笑顔でいるはずのわたしに影を与えているようで、胡散臭いあるいは得体の知れない、と初見の人からいわれます。



わたし、こわくないよ。



わたしの正体はわたしがいちばんわかっていて、こんなやつの世話をしたいという人間なんて現れないだろうなとも。

さながら厄介ピーポー、あるいは世捨て人。


でも、逆に。

こんなわたしが幸せになれたのなら、それが世界の希望になるのかもしれません。

わたしみたいな奇妙な人間でも生きてていいし、好きなことを存分にできることを、この一回きりの人生ゲームで証明したいと思っています。



わたしは深い悲しみを浴びてきた分、人に優しくできるのだとおもいました。

その優しさはたぶん異常なんだとおもいます。

いわゆる、合理的でない優しさ。


わたしにとって、得をしない、むしろ損を取るような生き方をしているようにも、見える。


それでも、相手を喜ばせることができるのなら、それでいいかなと、単純にそうおもった。



それが、財産だよね。



物も、お金も、わたしにはないけれど、人とのつながりや思い出はたくさんある。



この一回りを振り返って、一年ごとに何を成し遂げたのか羅列してみたんです。

そしたら、ほとんど毎年、何かつくったり、それで褒められたりしていました。


12年前、わたしの将来を絶望し、余生だとおもってきたわたしの未来。

なんの取り柄もない、からっぽなわたし。

どんなにがんばっても、みんなと同じ土俵には立てないことは確定している事実。


それでもわたしの人生は、実はからっぽじゃなかった、と素直にそうおもえました。

こうやって、無理くりわたしの生き方を肯定するのでした。



うまくいえないけれど。

きっとわたしは幸せなんだろうな。

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