第8話 拝啓 キングギドラ様
最近、あなたの画像を拝見する機会がありました。
ぼんやりと あなたを見ているうちに、ぼんやりと こんなことを考えてしまいました。
私には、8才を頭に 6才・4才の子供がいます。
8才の子供が、まだお腹にいる頃 義母に
「子育てで辛くなったら 深呼吸をして ”まぁ、いいか” って思いなさい」
と言われました。
産後に待ち構えている 地獄の日々など想像だにしていなかった私は
「”まぁ、いいか” で子育てはできちゃう訳かぁ!それは楽勝!毎日ニコニコの優しい母親になっちゃうもんね!」
などと、今なら 後ろから飛び蹴りしたくなるような 能天気なことを考えておりました。
もちろん、そんな妄想は 産後 瞬く間に打ち砕かれました。
毎日ニコニコ優しい母親の予定が、あなたに負けず劣らず 引力光線を1つの口から3方向に絶えず放っている現在。
いったい、何故 こんな路線変更に至ったのか、私にはさっぱり分かりません。
いや、本当は分かっているのですが、分からないふりをしています。
ところで、あなたは 何故 いつも 怒って暴れているのですか?
さては、ようやく畳み終わった洗濯物の山の上に、ダイブされたからですか?
それとも、ようやく食事ができると 箸をとった途端 自分のおかずに 飲み物をこぼされたからですか?
もしくは、トイレに行かなくていいのかと あれだけ尋ねたにもかかわらず、何故いま!?のタイミングで トイレ! と言われたからですか?
怒り 暴れまくった後、あなたは 寝る前に ふと考えたりすることはありますか?
今日は暴れすぎた と。
明日は、皆が恐れおののく 引力光線ではなく、
皆が喜ぶ キラキラ光る星屑や いい香りのする花束の光線を 放ちたいと。
だから、どうか嫌いにならないで と。
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