鼓動

まわる

まわれ かざぐるま


きみへと続く

運命さだめの赤い糸はとうに切れた

こんな血潮の海の中では

結びたい糸を見つけ出すことすらままならない

ならば


まわれ

まわせ かざぐるま


役目を果たせぬ糸車を

頭上に翳して怨みの風を受け止めよう

カラカラと廻り出したならば

いつかきっと

きみも見つかる


その時にこそ

結ぶがいい


延々と

炎々と燃え盛る魂のもと

けして切れない

えにしの業を

さすればやがて報われよう

流し続けた

血涙なみだのいろも


まわる

まわれ…


血潮となりて…

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る