第231話
「仕方ないでしょ!私が聴いて
上げるから、どうぞ。」
リオが促した。
「フフン、観衆が少なくって、
気が進まないけど……、」
《オレ様が聴いてやるぞ!》
「オレも……」
「フ、じゃ仕方ないわ。」
姫乃は観念した。
「麻美の部屋から咲希が逃げ
出した後、ストーカーの蟹沢が
部屋へ侵入したのよ。」
「ええ、でしょうね。」
「けど、麻美さんのビリビリに
破けた服と頭からの出血を見て
自分以外の男に乱暴されたって
思ったのね。」
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