吟詠旅譚
里見透
序章
序章
世界が混乱にうちふるえる間、
人々は、それに打ち勝つ英雄を求めた。
天の加護と地の恩恵と、
そして、何より人々の願望を受け、
その英雄は武器を取る。
しかし世界に平和が訪れた時、
英雄は歴史の表舞台に立つことを許され得なかった。
平和な世界に、
力を持ちすぎた者の存在は受け入れられなかったのだ。
――物語の始まりは数千年の後、
誰もが英雄の存在を忘れた頃にやってくる。
少年達は道を求めて、
まるで英雄の影を縫うように、
ひっそり静かに歩み始める。
理由なんて、ここにはない。
打ち捨てられた英雄が、
それでも尚、己が世界を愛したように。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます