第4話 最弱は決闘も申し込まれる運命
4話
ワリンの授業を受けてはいる俺だが退屈だ。
何故なら、授業で基本的なことをワリンが説明してくれているのだが、最強である俺は、その基本的なこともわかっている。
せめて、バハムートやオーディンなどの授業をしてほしい物だ。
そう考えていると俺のおでこにチョークを飛ばしてくる。
「痛てぇ!」
痛がる演技である
「ザタン~?私の授業がそんなにつまらないのかしら~?」
メラメラと何か熱いオーラがみえる。
「だってよ先生、その基本的なことを昔俺に教えただろ?だから暇でさ~。せめてバハムートとかの話でもしてくれねぇかなと思ってよ」
「バカなことを言わないでザタン!あなたみたいな低ランクの生徒が受けても意味がないからこんな授業をしてるんでしょ!?見なさい、3人共ノートに書いてるよ?」
明らかにワリンが怖くてせかせか書いている。
「ノートに書けば良いのか?俺は授業を終えてからも全部かけるぞ、記憶力は良いからな。昔から知っているだろ?」
「クッ…。勝手にしなさい!」
どうやら手を引いたみたいだ。
俺は何故こんなにも偉そうな態度をとっているかと言うと、幼馴染みは昔俺に言ったことがある。
それは10歳のころ『私、付き合うなら戦闘は弱くても良いけど、頭が良い人と付き合いたいよね~』と言ったことが原因だ。
俺は昔から記憶力だけは誰にも負けなかったので、今ワリンが10時間の講習を喋ったとしても、喋った内容をそのまま口に出来るぐらいだ。
「ちょっとザタン君、ノート取らなくても良いの?♪」
小声でノートをとることを進めるミッド。
「俺は昔から記憶力だけは誰にも負けたことはないんだ。だから授業が終わっても、1年以上たっても先生が言ったことそのまま口に出来るぞ」
戦闘も負けたことないんだが……
「ひぇ~♪マジぱねぇっす……♪」
ミッドは再びノートに手をつけるのであった。
授業が終わりワリンは出ていくと3人が俺を興味津々に目を光らせて質問をしてくる。
「なんでザタンさんってそんなに頭が良いんですか?」
「両親のお陰かな?」
「へぇ~すご~い♪私なんかちんぷんかんぷんでさ~♪」
「大丈夫だ。自分を信じて努力すれば必ず努力は無駄にならない」
「イケメン」
みんなにモテられた気分だ。
話していると1人の男がやってくる。
「ちょっと失礼するよ」
「あなたは!…………誰ですか?」
「ズコー!!!……って!お前らよりもランクが高いBランクのロージだよ!」
「Bランクの人が私たちに何のようですか?」
めんどくさそうに応答するアーチ
「お前らにも用があるが一番用があるのはお前だザタン!」
俺は視線だけをロージに向けて、
「何のようだ?ロージ」
「何のようだじゃない!貴様、ハーレム状態じゃないか!このロージのクラスは女子が小数でイケメンにだけモテて俺らはゴミ扱いなんだぞ!」
「だから?」
「その3人をかけて勝負しろ!」
「嫌だね……。大体俺にメリットねぇじゃねぇか」
よく言ったとうなずく3人
「ちょっと何の騒ぎ!?」
「せ……先生……これはですね」
どうやらロージはエースのワリンにビビっているようだ。
「なるほど、この女の子3人をかけて勝負をロージ君がザタンに仕掛けたわけ?」
「は……はい」
「それでザタンは?」
「断った」
ロージとは違い冷静に会話をするサタン
「ダメよ、受けなさい」
「だって俺が勝ったところでメリットなんて無いし」
「ならこうしましょう。もしザタンが勝てばBクラスの女の子全員をこのクラスに入れる。ロージ君が勝てばザタン達以外をBクラスに進級させると言う条件でどう?」
「それなら良いだろう」
「ちょっと!それは勝手すぎます先生!」
「ロージ君、この子達を欲しいならそれなりの代償を払う、それがこの学園のルールよ」
「…………わかりましたよ」
「なら決定ね。決闘は明日の放課後で」
ロージは俺を睨み付けてくるが、俺は目線を反らして明後日の方向を見る。
ロージは一旦クラスに戻り、ワリンも自分の教室に戻る。
今回ばかりは手加減で勝てる相手じゃ無さそうだ。どうしたものか……。そう考えていると、
「私、クラス移動するなんて嫌だわ」
「私も今の空間が好きだし……♪」
「同感」
その言葉を聞いて、ザタンは迷いが生じてしまうのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます