低い太陽光
山の向こうに沈みゆく
輝かんばかり
低い位置にある太陽光は 寒々しいものだ
眩しいのに 冷えていく夕暮れのなか
白く
黒い窓を覗くには 勇気と覚悟が必要で
わたしはいつも怯えている
白い壁を叩くには 境界を越えなくてはいけない
踏みしめる土は ところどころ腐っている
ときどき隣に人が立ち
平行して走る まだアスファルトはむき出しで 走行音がうるさい
あわい群像は
常にそこにある 見えている
そのうち 隣の人は死んでしまうだろう
群像はずっと見えているが 残像に違いない
どこにでも居るし どこにでも行ける けれど
なにも思い出せない
それが悲しい 泣いてしまう あなたたち 泣いてしまうの
雪がアスファルトを覆う頃 ようやく
沈黙がわたしたちを守ってくれる
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