もーきんのハートを持つ不良ボーイのウコッケイ、
成績優秀でありながら鬱屈を抱えたヨウムの少年。
彼らはそれぞれ、出会うはずのない存在と出会う。
鳥が独自に進化を遂げ、二足歩行の「人」として
社会を形成している。ここては、人とは鳥なのだ。
だが、哺乳人類なるUMAの存在も示唆されて──。
人である鳥たちの命の秘密に迫る、少年達の冒険。
バリバリに強烈化した劇場版ドラえもんのような、
凄い世界観に引き込まれて、ほぼ一気読みだった。
鳥たちの個性がお見事です。
とてもおもしろかったです。
(※劇場版ドラえもん、大好きです)
鳥たちが服を着、言葉を話し、道具を使い、文明を担う世界。
猛禽のハートを持つワイルドなウコッケイ、圭一郎(通称もーきん)。
世界に疑問を持ち真実を知りたいと望むヨウム、夢一郎。
同じ高校だけれども喋ったこともなかった少年二人が、それぞれ。
この時代、この世界にそぐわぬものと出会ったことから。
大企業、警察、軍、カルト宗教、神。
世界の秘密を知る者、隠そうとする者。
手に入れようとする者たちの騒動の渦中に巻き込まれる。
スピンオフである『推理する翼』から来ましたが。
いやあ、この世界の成り立ちは、こうなっていたのか!
自分たちが「一割」であることを知ってしまったら……。
悩みますよね。
だからといって、今の社会を壊すこともできませんよね。
これは、重い。
凄い話でした。