巻第六

 文字通りの女猪武者は、やや呼吸が落ち着いてきていた。

「……宝を貰おたか、その宝のためにか」

「まあそれもあるが、あのフトニの王の悲しみに、嘘やいつわりは無い。

 それに、幼き神奈奇女をまことツチクモともあろう者どもがかどわかしたのどうか、確かめねばならぬ。

 ヤマトの者どもはツチクモの仕業と疑わぬ。されど俺は、とてもツチクモがさらったとは思えなくなっている。

 それを確かめ、もしも間違いならば伝えねばならぬ」

「神奈奇女か。噂は聞いたことがある。まことこの世にいるとはな。

 その尊く大いなる巫女を手にいれれば、神すら操ることがかなうと言う」

「神の御心で奇女として生まれれば、悲しみと苦しみしか与えられぬ。……オトニイメも」

「なに?」

「ヤマトのフトニのみことは、まずは中つ国々を、まこと一つにまとめようとしている。

 かなうなら、刃に血塗ることなく。その為には奇女の力が要る。

 あのモノノベの匠どもやカツラキ、シキの者らもモモソ姫を押し戴いている。姫の力がどのようなものかは知らぬが、必ずや邑々、国々をかえてくれよう」

 今は落ち着き座り込んでいる大猪に、イノメは顔を寄せた。

「オシカル、どうする。嘘ではなさそうだが」

 大猪は頭を軽く下げ、鼻をならした。

「そうか、そう思うか」

 普通の大きさの猪が一頭、下からあがってきた。イノメが落とした古い形式の銅剣をくわえている。イノメはそれを受け取り、猪の頭を撫でた。木製の鞘に納め、帯にさしこむ。

「おまえの話を、総てを受け入れたわけではない。しかしそのモモソ姫とやらは面白い。

 ヤマトの輩がそこまで悲しみ、ツチクモがそうまでして求める乙女か」

 エニーメはゆっくりと頷く。しかしまだ警戒は続けている。自分を信じきったわけでも、納得したわけでもなさそうだった。目じりに刺青をいれた大きな目が、妖しく輝いている。

「俺はヒダにもいたことがある。ツチクモも見かけた」

「おお、ならばモモソ姫という乙女は、知らぬか」

「どんな理由ゆえがあれども、ツチクモが乙女をさらうとは思えぬな。

 むしろ田作るものが、狩人の娘をしばしかどわかす。なにか確かな根拠ゆえがあり、ツチクモの仕業と思うのか」

 エニーメはマリネから得た矢を見せた。

「なるほど、ツチクモの使う矢に似るが……。

 汝もニイキトベの一族なら知ろう。山の民、狩人はそもそも戦争いくさというものすら知らなかった。小競り合いやいがみあいはあっても、邑ごと滅ぼしたり、部族うからの総てをあげて闘うことなどはなかった。

 それが……西からあのモノノベが鉄の剣を持ち込んだ。もともとは黄金に輝く銅鐸を拭いていた輩が裏切り。

 くわえてあの天孫あめみまとかヤマトとか申す奴らが……。

 我が母やあんたの叔母、そのほかコセの祝はふり、アカガネのタケル。そしてカツラキの山にわずかいたツチクモまでも滅ぼしたのさ。

 そう遠い昔の話ではない。やつらが、あののっぺりとした田作る輩が現れるまで、争いごともほとんどない静かな邑々だったものを……。

 ツチクモが仇をなさんとするなら、俺も加わりたいほどだ」

 しばらく東の果を見つめていたエニーメは、表情を険しくしてふりかえる。

「おかしい。あのクニクルと申す王子みこ、何かを隠している。

 大きな鳥に気をとられ、他のものはモモソ姫を見ていない」

 深夜、黒い「獣のような影」が姫をさらうのを見たのは、あのクニクルだけである。そしてツチクモが誘拐した証拠と言うのは。やはりクニクルが拾ったと言う矢一本である。

「悩むべくもなかろう。疑いがあるなら、まず源に戻りて聞きただすだけだ」

「源? ことのもとは、クニクル……」

 険しい表情のまま目を閉じ、考えていたエニーメ。目を開けると、イノメにて言った。

「いろいろあったが、お互い総てを忘れよう。汝も森に住まう者と、健やかに過ごせ」

 踵を返して、西へと歩き出した。イノメはややあわてる。

「どこへ行く? ミノやヒダはさらに東だ」

「イオト宮に戻る。いまひとたびクニクルに問いただす」

 イノメはオシカルの目を見て、何かをつぶやいた。そしてエニーメの後ろを歩き出した。のっそりと大猪も続く。

「汝はどこへ行く?」

「おもしろそうだ。ついて行こう」

「おまえが? なにゆえ」

「おまえの言うことを確かめなくてはならぬ。まことヤマトやモノノベは、山を侵さぬのか、まことツチクモが幼きカンナクシメをかどわかしたのか」

「……好きにせよ」

 こうして二人と一頭の奇妙な連れは、西へと戻って行った。


 聖なる真城まきと呼ばれるミワの山をのぞむ南の長い谷は、ハツセと呼ばれていた。東へ緩やかに流れる川が平野に出るあたりから、人の営みが賑やかになっていく。

 川筋は西や西北へとわかれ、道もいくつか集まっていた。二人と一頭は、漠然とマキムクと称される一帯に達した。

 北への道へすすめば、湖水地域最大の市である。

 西にはミミナシの山が淡海に影をおとし、その南に広がる丘は、神聖なる森にかこまれた最大の聖地、カグヤマである。

「どうした」

「いやに人が多いな、オシカルがおびえる」

「むしろ人どもがおびえよう」

 突如、叫び声が聞こえた。振り向くと男が一人、荷を抱えて逃げていく。市へ行こうとしてたまたまオシカルに出くわした気の毒な商人らしい。

「ほら見ろ。おまえたちは来るな。大市が大騒ぎになる」

「汝一人だけか」

「ここから先は、汝らにはつらいマキムクの市だ。おまえの邑に近いだろう」

「母が殺されてからは山ぐらしだ。聞いていたが、行くのははじめてだ」

 イノメは大猪に言う。

「オシカル、しばらく森に潜んでおれ」

 低く鼻を鳴らすと、大猪はゆっくりと道から山際の林へと入っていった。

「まことに奇しきことよ。人の言うことが判るとは」

「オシカルの心も、俺ならわかる」

「さすがはイノハフリだね、気に入ったぞ」

「い、行こう」

「イノメも林に潜んでいてもいいんだぞ」

 小川にそってすすむと、こんもりとした小さな森をぬけ、広い土地へと出た。

「にぎやかなところだな」

「ああ。いろいろな市を見てきたが、ここほど盛んなところはない」

 このあいだ通ったときよりも、店も少し増えていた。この冬は寒く、保存食料の値段、すなわち交換比率が高騰していた。日が昇り温かくなるにつれて、人出が多くなる。春も遠くはないが、食料が乏しくなった邑では、土器や装飾品、時には「労働力」を市へ出す。

 マキムクの大市は小高い円墳の南にあり、あちこちで暖を取り、また食べ物を焼くために火が炊かれていた。

「どうするんだ」

「市にはかならず、『物知り』『日知り』がいる。それを探す」

 モノとは万物に潜む本質、霊威である。それを知るものを「ものしり」といい、モノに使える人々を「もののべ」と呼ぶ。

 また最高神である太陽の運行を知ることを、「日知り」と呼ぶ。

 イノメは見るもの総て、珍しいようだ。しばし「見せ」の前で立ち止まる。壺も湖水一帯のものばかりではない。東や西の果の産もある。

 遠くから翡翠や、珍しい石が並ぶ。古い時代の小さな土偶などもあった。

 ふと気づくと、エニーメがいない。イノメはあわてて探した。短い髪に目の下の刺青。目立ちすぎる乳房も半分はみだしている。

 この季節に半裸に近い格好では目立つ。人々は皆、異様な目で見つめる。

 しかし自由な雰囲気の市場では、追い出されることもない。

 エニーメは、古い派手な装飾の壺に火をたいて、いろいろと「語り」を聞かせて食べ物などを得ている。

 情報が噂しかない時代、この種の物知りは預言者よりも貴重だった。

「モモソ姫? ヤマトの族の、神奈奇女か。噂と言えば、近頃その姿を見たものがいない。

 またヤマトの新しき宮に集うモノノベの兵などが、険しい顔つきであちこちをなにやら探しているとも聞く」

「ツチクモが、かどわかしたとも言うが」

「あのツチクモがか? それは聞かぬ。モモソ姫が神隠しに会ったとしても、ツチクモのはずはない。確かにやつらは故郷うぶすなをい出、何故か西へとむかいつつあるらしいがな。

 しかしここ、中つ国々に現れた、とは聞かぬ」

 エニーメはお礼にと、袋に残っていた赤い米と干物を総て与えた。

「いいのか、こんなに」

「また市で求める。ついでに」

 と背負った袋から、漆を塗った矢をとりだした。マリネから奪った「証拠品」である。

「……ツチクモの矢に、確かに似る。

 しかし作りが違う。鏃は東の黒い石ではなく、ここらの石だ」

 ツチクモは黒耀石を割ってやじりにする。

 しかしこのあたりで、その石は珍しい。

「矢も漆塗りだが、木が東のものではない。

 ツチクモがここらでこしらえたか、あるいはツチクモの矢に似せたものだな」

 エニーメは険しい表情で矢を握り、軽く頭をさげて歩き出した。

 黒い外套をはおる、ひときわ背の高い女は目立つ。ほどなくイノメが、足早にやってきた。どこで得たのか、鳥の焼き物をかじっている。

「おい、なにをしていた」

 エニーメは矢を見せ、今聞いたことを語った。

「なんだよそれ。どう言うことだ。ならばモモソ姫は誰が」

「わからぬ。やはりなにか隠している。あのクニクルのまなざし」

「モモソ姫の兄だろ? そいつがツチクモを見たと言うなら」

「モモソ姫と言うのは、ヤマトの姫かな」

 二人が振り向くと、奇妙な中年男が立っていた。鷹かなにかの羽をつづり合わせた手のこんだ、しかし薄汚れた衣をもとっている。

 左手で握る硬そうな長い杖は、奇妙に曲がっている。そして複雑な装飾のついた古いつぼを右手で小脇にかかえている。中は土かなにからしい。

 白髪交じりの汚らしい髪を、肩まで垂らしている。不愉快さをもよおす顔のなかで、太い眉と鷲鼻、何よりも不釣合いに大きな目が特徴的である。目玉は充血し、その瞳は緑に近い。

 不思議な相貌で、見つめられると恐怖感すら感じてしまう。

「………知っているのか」

「噂は、聞いたことがある。長く辺りを旅しているでな。して汝の名は、なんと申す」

 名前を教えることは、信頼しあっている証拠だ。少しためらったが、相手は市にいる予言者、物知りの一人らしい。

「エニーメ」

「して、お前は」

「イノメ」

「イノメ……イノハフリの娘か」

「な、なぜ、母のことを知る?」

「我は総てを知る。我が名はマイクメ」

 なるほど「生目いくめ」を使いそうだ。巨大で目で呪術を行うらしい。

「我が若き頃、見たことがある。

 美しく、たくましい大祝おおはふりであった」

 とイノメの肉体を、視線で舐める。

「モモソと言う姫は、いかなる力をもつのか。まことの神の声を聞くカンナクシメか」

 言っていいものかどうか。イノメはそんな表情で、エニーメの顔を見つめる。

「ヤマトの族の宮から消えうせた、とは聞いた。しかしツチクモ云々と申していたが、いと珍しきことを言うな」

 エニーメは不安げなイノメを一瞥して、言った。

「マイクメ。ツチクモについてよく知るか」

 マイクメは土の入った土器を足元に大事そうに置いた。なにか特別の、大切な土らしい。

「……我が母は、東の山にて獣を狩る族の出。我は農耕民みたからにも海人にも、そして山で狩りをなす者にも誼あり。

 しかるに人々は争い古き神は滅ぼされ、また祭る民が根絶やしにされておる。我はそれら神々の荒魂を鎮めて回っている」

「イオトの宮より失せたモモソ姫。さらったのはツチクモだと言う。しかるにここマキムクの市にても、さらに東のイガにてもツチクモの影はない。

 わざわざ、西のかたはイオト宮までさらいに現れたのはいかにもおかしい。

 いかにモモソ姫が、強い『依りまし』、神奈奇女としても」

「もしも噂通りの神女奇女なら、ツチクモが求めるのも頷ける」

「なにゆえ、ツチクモがカンナクシメを求める?」

「奴らにも巫女はおる。しかし、さらに力の強い神女かんめをもとめていると聞いた。なにやら、大きなことを企てているやも知れぬ」

「大きなこと? 神の声を聞くクシメを使い?」

神明みかみの声を聞き、知るだけならば巫女にも審神者さにわにもあたう。しかし神の『憑依体よりしろ』となり、神そのものを世に呼び招くなら、神女奇女の力がいる」

「………神を、呼び招く?」

「そんなこと、大祝にも出来ぬわ。クシメとはかくも力が強いのか?」

「古き代に攻め滅ぼされかけ、東の木々深い山で勢いを養っておった古き狩する者ら、確かに西へ西へとすすみ、時にイガや北つ大き淡海あわうみの辺りにまで姿を見せている」

「まことか? 北つ大き淡海と言えば、ここから北のナラ山を越えればすぐだ」

 マイクメはエニーメの立体的な顔を不敵に見つめ、微笑む。

「かくも力を持つクシメ、ツチクモが狙いてもおかしくない。

 まずは事の起こりし処へ戻り、今ひとたびその目で確かめよ。まことはそこで何が起こり、なにが起こらなんだかを見極めよ」

 事件現場の直接確認、それが捜査の第一歩だった。もっともな話に感心し、エニーメは頭を下げる。袋から礼を取り出そうとすると、マイクメは手をあげて拒否した。

「いらぬ。食うには困らぬ。それよりもモモソ姫を探し出せ。

 なにやら恐ろしいことが起きつつある。それに」

 マイクメは大きな目を見開き、胸元から小さな透明の玉を取り出した。眼球ほどある磨かれたそれは、珍しい翡翠らしい。

「これは?」

遠津目とおつめと申す奇しき玉だ。これがモモソ姫へと導いてくれよう。 これを汝に授けよう」

「このような珍しき玉を、まことか?」

「やるのではない。必ずやこれがモモソ姫の在り処を探し出す。そののち、我に戻せ」

 エニーメは不思議な、輝く玉を受け取った。温かい。

「ではな。モモソ姫は必ず世をかえる。如何に変えるかは、知らぬが……」

 マイクメは踵をかえし背丈よりも長い杖をつき、雑踏の中に去っていった。

 しばらく二人は動けず、予言者の去った方向を見つめていた。


 うち淡海あわうみ周辺、あるいはチヌ海のほとりの先進的な国々とて、稲作だけで暮らしているわけではない。

 山で鳥獣を追い、川や海で魚をとり、予備食料として木の実や薬草を集める。食用になる鳥や、時として猪も飼う。

 田作る者「みたから」と山で狩する者らは、その必要とするものを市で交換し一応の共存を続けている。しかし時には利害が対立し、小競り合いもおきる。

 誤解が、大規模な紛争に発展することもあった。誤解の原因の多くは、情報の混乱と解釈の相違に基づいている。そしてしばし信仰の違いから。

 この頃、いまだ文字と言うものはろくに知られていない。ごく一部の「物知り」だけが使う。もっぱら情報伝達手段は口である。そして情報を確認するのは、目である。

なるほど、徹底自然崇拝部族「地霊隈ツチクモ」族が西へ、中つ国々のあるこの湖岸地方を伺っているのは、確かだろう。しかしモモソ姫を略奪したことが、エニーメには信じられなくなっていた。

 二人は市の「ちまた」へと南下した。川は西へと流れている。西へむかえば湖水南部の道を通って、イオト宮やカツラキに達する。

 東は聖なる山の南を通り、オシカルの潜んでいる林へと通じている。

「で、どうする? エニーメ」

「やはりイオト宮へとむかい、確かめる。まことはモモソ姫に何がおきたのか」

「ヤマトの宮か。母を殺し、一族うからを散らした者の村などにいけるか」

「ならばオシカルと、南の森にでも潜んでおれ。ここで別れよう」

 エニーメは、太陽の沈む方向へと歩き出した。しばらくその背中を恨めしげに見送っていたイノメは、ふりむいて足早に東へと去った。一度食事のために休憩したエニーメは、静かに波立つ内つ淡海の南を通り、カツラキまで続く広い原生林に入った。

 そして日暮れ前、すでにかがり火をたきはじめていた、イオトの宮へと戻ったのである。

 宮では夕餉も終え、大殿前の広場には大きく火をたき、各家の長などが集まって話し込んでいた。座の中心は王たるフトニの命で、腕を組んだまま深刻な表情で報告を聞いている。中つ国々から淡海の北、西の山を越えたカワウチ地方まで、捜査隊を派遣していた。

 しかしモモソ姫はかき消されたかのように、その痕跡すらない。

 クニクルは父王の隣で、やや俯いたまま黙っている。そのほぼ正面、いつもはいさましい発言の多いマリネもほとんど話さず、時折クニクルの様子を観察していた。となりでは、胴あてをつけた戦士姿の、十代前半らしき少女が胡坐を作っている。

「かくも見事に消えうせるとは、まことツチクモとは恐ろしきもの」

 悲しげに父王は言う。マリネは顔を上げ、躊躇いがちに発言した。

「果たして、まことツチクモの仕業であろうか」

 クニクルが驚いて目を見開いた。フトニ王も怪訝な顔を見せる。ツチクモに違いない、なんとしても捕まえる。そんな勢いだったマリネが東から戻って以来、妙に冷静になっている。

「俺はイガからオハリ近くまで探した。されどツチクモの影もない。

 我らはもとから、間違えておるかも知れぬ」

 二十人ばかりの長老、有力者たちがざわめく。

「では、ツチクモでなければ、誰が我が娘を」

「それを確かめたい」

 と落ち着いた女の声に、一座の人々は驚いた。



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