第72話 真面目な話
Twitterでなんだか真面目な記事が回ってきたので真面目に読みました。
『「大学生を見たことがない」子どもたち…日本が抱える貧困問題』。
検索したら出てくるかな。要は格差ってのはかなり前から進行してて、上の階層の人と下の階層の人が全くちがう生活圏にいるせいで、お互いを知らない。
「貧困が問題って言うけど、そんな人いるの? 見たことないよ」と言う人は、周りじゅうが普通に大学行って普通に就職して、それが普通だと思っている。
「大学生っているんだ。特別な人しか行けないとこだと思ってた」と言う子どもは、親も親戚も誰一人大学に行ってなくて、みんな職人とか自営業で、それが普通。
私は実は後者なんだな。家族で大学行ってる人、ゼロ。(私が行ったのは大学ではなく大学校だった。職業訓練校的な)お金で困った体験はないけど、それでも自営業だったから、子どものころは真剣に「サラリーマンって何をしている人……?」ってかんじだった。喪黒福造が話しかける人、たいていサラリーマンだけど、セールスマンとどうちがうの? くらいのレベル。
しかし大人になって大学のゼミに潜りこみ、はじめてキャンパスライフ的なものを味わって、そりゃあうらやましく思ったもんです。いいなあ。だって毎日専門家がいて、質問すれば答えてくれるんだよ? 本読むより楽じゃん! 卒論めっちゃやってみたいし。なんかいっぱい調べてまとめるんでしょ? 超面白そう。
ま、今から勉強して大学行く、とかはごめんだけど。めんどくさい。
でも、大学生との価値観の差には、やっぱり驚いた。
話の流れで、私の従兄弟が高校卒業してまっすぐ就職した、と言ったら、一人の女の子がめっちゃびっくりしてこう言ったのよ。
「大学に行かない人っているんですね……!」
いますよー、お嬢さん!
てか、今のデータでも、四年制大学に行く人、まだ50パーよ? ふたりに一人しか行ってないのに、その思い込みはどっから来た!!
ううむ、おそるべし格差の断絶。
たぶん格差社会の一番の問題ってここだろうな。身近にいないから、ピンと来ない。お互いが都市伝説くらいの認識。だから上の層の人は「それより途上国の支援を〜」とか言うし、下の層の人は「どうせ大学行けるのは一部の人だけでしょ?」とはじめからあきらめている。
あれ、私なんで今日はこんなに真面目な話してんだ?
ま、いっか。
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