第64話 常識とはなんぞや
ちょっとよくわかんなくなる時がある。
あれ? これってどれくらい周知されてる?
私間違ってないよね大丈夫??
あれは彼氏と付き合いはじめて少ししたころ(ええ、私にも彼氏くらいいたんですのよおほほ)
基本インドア派なのでお家デートを繰り返してたのだが、アニメ見よっかって話になり、そいついちおしの「デュラララ!」ってのを鑑賞することに。
日本が舞台で、キャラクターがわらわら出てくる群像劇なんですが、そのうちのひとりに「イザヤ」っていう名前のキャラがいるんですよ。で、私は言いました。
「なんか聖書っぽい名前だね〜」
すると彼はこう言いました。
「は? どこが?? なに言ってんの?(笑)」
賢いと思って付き合いはじめたヤツがそんなこと言ったので「え……こいつ……教養なさすぎじゃ……?」と不安に駆られたもんですが、今思うと仕方ないかもしれない。たいていの日本人は旧約聖書に「イザヤ書」があるなんて知らないだろうし。
えっと……まてよ、まず「創世記」は知ってるよな?
アダムとイブとかバベルの塔とかはぼんやり知ってるよな??
アブラハムとその子どもたちがどういう流れでエジプトに渡ったかは知らないか。でもモーセが紅海を割ったのは有名だよね? 映画もあるしね??
イエスの言葉は知らなくても生まれた時と死んだ時のシチュは知ってるよね??
『エヴァ』で「ネブカドネザル」というワード出てきてどれくらいの人が王様の名前だって瞬時にわかったのかしら……。アスカが人間を「リリン」と呼んだとき、それがリリスと悪魔の子どもだってことを、どのくらいの人が理解したのかしら……?
ときどき、不安になるのだ。
もちろん私だって聖書にめっちゃ詳しいわけじゃないけれども、じゃあ一般的な常識ってどれくらいなのかしらん??
なかなか謎な世間様である。
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