第42話 こまいけど

 だれも気にしていないだろうけど、小説を書くときにこっそり意識していることってありませんか?


 私の場合は敬称かなー。


「○○様」、「○○君」、「○○ちゃん」、とにかく名前の下になにをつけるかで、それを言うキャラをちょこっと示唆している。


 昔から翻訳ものばかり読んできていた弊害で、基本的にキャラの名前は呼び捨てが好きだ。ハリー・ポッターなら「ハリー」だし、ダレン・シャンなら「ダレン」と呼びたい。だけどもマルフォイはハリーを「ポッター」と呼ぶだろうし、敵はダレンのことを「シャン」と呼ぶだろう(今思ったけどシャンってめちゃくちゃいい名前だな)


 名字で呼んでくるキャラって、やっぱりそいつとは距離があるのよね。それはなんとなくわかっていただけると思う。



 じゃあ、「神様」と呼ぶ人はどうか?




 私のママは聖書を勉強しているし、私も子ども時代はやらされていたのでやけに聖書知識があるんだけれども、信者の方々って、神さまの話をするときに「神」と呼び捨てにしていたのがすごく印象に残っている。(まあもちろん、宗派によっては「神様」呼びもふつうなんだろうけど)


 ああ、この人たちは神を本当に身近に感じているから、「様」をつけないんだ。マジで信じている人は呼び捨てにするんだ、と子どもながらに思ったんである。



 だからかわからないが、私がキャラクターに「様」付けをさせるとき、そいつは「『様』をつけた対象に対して、距離を置いている」と思っているのだ。


 気を許している相手には呼び捨てにし、そうじゃないと(無意識にでも)思っている相手には「様」や「君」や「ちゃん」をつけさせる。もしもほかの連中が呼び捨てにしまくっている主人公を「ちゃん」付けで呼ぶキャラがあらわれたら、そいつは信用できない。どんなに楽しくていい人そうでも、近づいちゃいけないやつだ。


 でもそういうキャラって、作者的には大好物なんだけどね!



 どっかで自分ルールを作っていると、楽しいもんだ。


 へへへ。

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