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うちの学校は、学生の自主性を重んじているのか、空きコマや放課後などに第2調理室を自由に使えるように開放している。
上限はあるが、農家の方のご厚意で回してもらっている規格外の野菜や、前日までの実習で余った材料があれば、手続きをすれば使うことが出来る。
僕と廉人は学生課で受付を済ませ、ついでに2人分の白米を購入すると、食材の保管室へ向かった。
「今日は何があるかな」
「この時期は料理班が自主練に持っていってそうだね」
「そっか。何もなかったらバター醤油ご飯にでもしようかな」
「ふふっ、それ、曲がりなりにも調理師目指してる人の台詞?」
保管室に着くと、思いの外野菜が残っていた。
「すぐに出来そうなものだと、おひたしとかサラダとか?」
「お米を炊く時間があるから、もうちょっと手間掛けてもいいんじゃない?もしかしてお腹空いてる?」
「実は今日、お昼ちゃんと食べる余裕がなくて」
「フライパンを使って、生米から調理出来るレシピもあるけど、炊飯器で炊き込みご飯も美味しそうだよね」
「それもいいかも!前に食べたサツマイモと栗のご飯美味しかったな。ここにあるのはゴボウとニンジンとシイタケと…」
「生姜も少し入れてみない?」
「鶏肉も入れたいけど、さすがに今はないね」
「その代わりにはならないけど、取りあえずこの油揚げをもらっていこう」
調理室へ移動すると、料理班の学生たちで賑わっていた。
空いているスペースを見付けると、持ってきた材料を広げる。
「良い匂い。ますますお腹空いてきちゃうよ。僕たちも早く作ろう」
二人で作業を分担すると、早速調理に取りかかる。
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