第25話 遺跡探索




ここ謳州では、太古の遺跡が、そこかしこに存在する。





太古の昔に大成し失われかけて、

近代になってやっと一般認識されるようになった

魔術と古代遺跡には深いつながりがある。



遺跡の発掘は重要であり、

その技術の取得如何で国力や戦争の行く末を左右するほどの影響力を持つ。

各国は、遺跡探索には選りすぐりのエリートを派遣することも珍しくない。


特にアルカ・・・アルカデ・・・なんとかは最優先らしい。

単語が出てこない。




切立った渓谷の山中、

とある遺跡にケイシュウは向かう。


「おーい、待ってくれ」


ごつい髭のおっさんが息を切らしながら叫ぶ。

む、少しペースが速かったかな?



彼の名はジルタス、軍人で考古学方面にも詳しい。



「よし、これから、この遺跡の探索をおこなう」



慎重に入口周りから調査を始める。



・・・

・・・・10分後


あの・・・中に入らないんですか?



奥はまだまだ深そうだ。

今日一日で終わせたいし

魔獣の出現するこの辺で野営するのも避けたい。



「ふ、これだから素人は・・・」



謳州語でなじられているみたいだが、早口になるとやっぱり聞き取れない。



なんでも、遺跡には侵入者用のトラップが仕掛けられていることが多く。

慎重に探索を進めなければならないらしい。



罠か・・・



「それならば、俺の出番だな」





$$$





それは、桜花国ある日の修行・・・



御土みづち流は足元の罠に強くあらねばならない』



落し穴、草結び、鳴子、虎バサミ、地雷・・・

「一通り体験して、対処方法を覚えてもらうぞ」



「ええ・・・」


心配そうな顔をするな。

御土みづち流を ある程度 学んだ者ならば、これくらい容易い。



「脛の感覚を研ぎ澄ませろ・・・そうすれば、おのずと罠を看破できる」



その名も・・・脛感覚スネッセンス・・・




脛感覚スネッセンス・・・





$$$





「・・・というわけなんですが」




・・・




「ああ、わかった、わかった」


適当に流された・・・

まぁ、俺も逆の立場だったら絶対に信用しないが



「小僧はそこで指をくわえて見てな、ここはプロの俺に任せろ」



キメ顔で語るジルタス。

ふ、そうだよな、ここはおっさんに任せよう。




ぐぁああああああ




ジルタスは開始3歩目で罠にかかり、足を負傷した。

プロ・・・とは?




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