第5話 言語設定について





謳州の言語は無論、桜花国と異なる。






こういう物語は普通言葉の壁なんてないんじゃない?

ところがどっこい、現実は非常である。



「ケイシュウ・・・ケイシュウ・・・謳州語の勉強は進んでいるか?」

師匠が俺の肩をたたく。

夜中、寝る前に謳州語の勉強をしていたが、つい、舟をこいでしまっていた。


「ああ、まぁ・・・だいたい(進んでない)」



「Leg Kicker・・・」



「?」




御土ミヅチ流では通じないだろう・・・だから謳州語で『Leg Kicker』と名乗るのはどうかと思ってな」



「この『あるふぁべっと』で書くとなんかカッコいいなぁ、ケイシュウ」



師匠が墨で書く「あるふぁべっと」は達筆だった。





$$$





ちなみにリジェットさんは『桜花語』も堪能だ。

だからこそ、ケイシュウの連絡役に選ばれたらしいが、



先日のミシェル君(男)の辛辣なる一言、本来ならば怒るところであるが、




むしろ突然話しかけられた、なまの謳州語の意味を聞き取れて「どやぁ」という気分になっていた。




そして、まだ続く、リジェットさんのお説教



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