第8話【今学期最後の胸キュン】

あらすじ。

勉強会したら少女漫画みたいな展開になった。以上。

期末テスト週間は終わりを告げました。

今日はテスト返しの日です。

そして、終業式の日です。(なんか、テスト期間と終業式の日を合わせてるみたい)

私のクラスは少し、国語の復習をして帰るんだけど………その前に順位を見なければ……

嫌だよォ………

〜第二学年掲示板前〜

うおぉぉ…めっちゃ人いる…

私は何とか人混みをかき分け、前へ進む。

この学年は約175人…だから、87位が、真ん

中ぐらいか……

と、頭の中で計算しながら、1位から名前を探す。

まぁ、1位から50位に入ってるわけないけど…ええ…と、第1位…白木アリス!?……そういやアリスって頭良かったっけ……第2位……赤井美優…え?なんなの?なんで、私の周り天才ばっかなの?!

意味わかんない!

結局、丁度87位でした。

〜2-D教室〜

現在国語の復習の授業中…と言うか今号令したばかり。

やば…教科書出してない………

私は焦りつつもカバンの中をさぐ

え?え?やばい…やばいやばい!教科書忘れた!なんで?!いつも入れっぱなのに!

私は焦りながらも、昨日のことを思い出す。

『日菜。明日終業式だから、教科書とかいらないでしょ?』

と、お母さんに言われて…

『あー。確かに…後で片付けておく〜』

『今やりなさい!』

『はぁーい…』

あぁぁぁぁ私のバカぁ!

どうしよう…どうしよう…と、あたふたしてるのを、美優くんが気づき、

「どうしたの?もしかして、教科書忘れた?」

なんて、察しのいい…

「うん…」

えへへ…と、苦笑いしてると、

「見せてあげるよ」

と、美優くんはふわっと笑い、手招きする。

お、お言葉に甘えて…と、思いながら私は美優くんの方へおそるおそる、机を寄せる。

な、何か恐れ多いな……

美優くんの机に自分の机をくっつけると、

美優くんが教科書を真ん中に置いてくれた。

こ、これ、二人の座ってる位置的に、体を寄せあって見るパターンだ……!

なんか、恥ずかしい…と、1人で赤面してると、

「そこ。なんで、机寄せてんだ。」

と、先生に言われ、思い出す。

忘れたのに気付いた時授業中だったから、先生に言えてねぇ…クラスメイトに注目されている中、自己申告せねば……

と、思い手をあげようとすると

「僕が教科書忘れたんで、見せてもらってます」

と、美優くんが手を挙げ言う。

……ん?ど、どうゆう事だい?!

と、焦ってると

「そうか。次忘れた時はちゃんと言えよー、先生が貸してやるから。ほら。」

「はい。ありがとうございます。」

と、美優くんが先生に教科書を借りに行く。

な、なんだ…注意だけか…

って、そう言うことじゃなくて…!

戻ってきた美優くんにどうゆう事か聞こうとすると、美優くんは自分の机に先生の教科書を置き、私の机に美優くんの教科書を置く。

「えっ…」

「ホントは僕が忘れてないこと、みんなに秘密ね」

と、美優くんは自分の口に人差し指を当て、秘密だよと言うような、ジェスチャーをして笑う。

か、可愛い…天使かよ…いや、天使だな。(確信)

「後で返してね?」

「う、うん。もちろん!」

もちろんって、なんだぁぁぁ!

自分の失言に、絶望してると、美優くんはクスッと笑う。

かつてこんなに二次元のような可愛い男子は、見たことないよ…

私は自分の机を元の位置に戻し、美優くんの教科書を使ってるという現実に目を向ける。

……あ、待って今すごい幸せ。

ニヤけそうになるのを全力で直し、教科書を開くと、美優くんの香りがした様に感じ、口元に隠しながら頬杖ほおづえをつく。

あー、うん。これでニヤける私やっぱ変態だなぁ…と、思ってるとあのぶりっ子、えーと桃味だっけ?まぁ、その子の視線を感じた私は、嫌な予感がし、無視する。

そういや、あいつに美優くんに近寄るなって、忠告されてたっけ…

でも、無理なんだよね…だって、

隣の席だし、帰り道一緒だし、冬休みに遊ぶ予定あるし…

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