第4話【ドキドキ帰り道と弟の病気】

あらすじ。

美優くんに学校案内してもらった。以上。

今、美優くんと帰ってます。

なんでこうなった…いや、嬉しいんだけど!

まあ、成り行きを説明すると…

【数分前】

帰りのホームルーム。

どうやって帰ろうか、考えていると

「葵さん。」

と、私の名前を誰かが呼ぶ。

声がする方を見ると、

「葵さんって、町内どこ?」

「えっと……桜…ヶ丘町」

あぶねー。前の家の町内言いかけた…

「ホント?僕も、桜ヶ丘なんだ。」

と、美優くんが笑う。まじか…町内同じか…

………嬉しい……って、まるで恋する乙女じゃん!ていうか、乙女ゲーだって沢山やったのに、なぜ耐性が…(乙女ゲーやりすぎて、耐性ついた。)…ホントの恋は乙女ゲーには、叶わないのかな…

「ねぇ。今日、一緒に帰らない?いつも、一緒に帰ってる友達が休みなんだよね。」

「う、うん!いいよ!」

キタ━(゚∀゚)━!神展開キタ━(゚∀゚)━!

【そして今】

という訳です。

だが…会話が弾まない!

さっきから、

『好きな食べ物何?』

『ない』

『『………』』

って感じだよぉぉぉぉおお(泣)

よし…もうここは、ずっと気になってることを聞こう…

「ねぇ。いつも、一緒に帰ってる友達ってどんな子?」

ついに聞いてしまった……

「んー。同じクラスで、女の子。ぐらいかな?」

「へぇー……」

……え?

「ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!ぉぉぉぉ女の子?!」

「え?」

美優くんがキョトンとこっちを見てるのに、私は気づく。

「…ハッ!」

ややややややばい…まるで、男子だと思ってた人が実は女子だと知ったみたいな反応をしてしまった………

「…ふふっ」

…へ?

「あははっ!もしかして、やきもち?」

「…へ?…いっ…いや!別にそういう訳じゃっ…!」

ぁあぁあぁあバレたぁぁぁぁぁああ!

「なんてね!からかっただけだよ。」

と、美優くんがいたずらっぽく笑う。

それもまた素敵です…(歓喜)

少しすると私の家に着く。そして、美優くんと別れ…

………

「たっだいまぁ!れん!」

「……姉さん、うるさい」

「もー。そんなこと言ってぇ。ほんとは嬉しいんでしょ?蓮ったらツンデレなんだからぁ。うへへ。」

「キモい。」

これが前からの、学校から帰ったあとの、弟とのお喋り。弟の蓮は、重度の病気。まぁ、

鬱病うつびょうなんだけどね。

……前の学校で、親友に裏切られ、いじめられ、先生は助けてくれない。そして、学校で居場所がないと、察し鬱病になったようなんだけど、ほんとに重病で、学校を見るだけで発作が起きる。だから、こうやって家にいる。そして、私が勉強を教え、家族とコミュニケーションを取り、人間不信を治す。なんでかって言うと、他人が怖くてもはや、外に出たくないらしいから、治そうとしてる。独自の方法だから、治るかわからないけどね。

「そう言えば、昨日のプリント出来た?」

「うん。簡単だった。」

そりゃあお姉ちゃんが、分かりやすいように作ってますからね…と、思いつつも蓮からプリントを受け取る。すげぇ…全問正解…

私はサッと丸付けを済まし、プリントを蓮に返す。蓮は結果を見ると、満足そうに笑う。

「……早く、また外に出られるようになるといいね。」

「……え?」

その反応は当たり前だ。だって、蓮は外に出たくないのだから。

「外に出られるようになったら、蓮の好きなサッカーしよう!」

蓮がボソッと

「……いいよ。」

と、言う。

え?マジ?

「……いや、やっぱ、姉さん運動オンチだからいいや。つまらなそう。」

「へ?なにそれひどっ!小五のクセに!」

「小五だからいうんだよ。」

いつもどうり、二人で笑いながら勉強の時間が終わる。

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