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「少し考えさせて」
時間稼ぎにしかならないかもしれないが、伯父から判断する
私を連れて逃げるつもりだった
海斗の話と拝島伯父とのやり取りで想像される
どれだけそうしていたのだろう。不意に響くノックの音に、わたしは身を強張らせた。決断を迫られるのだと覚悟をしたが、ドアの外にいたのは冷たいお茶のグラスをトレイに載せた
「ごめんなさい、
「みゅうみゅうは悪くないよ。それより、おこもりの内容は知ってたの?」
硬い表情でうつむく美魚。この子も
「海斗とキィの居場所は分かる? 2人は無事なの?」
「……女の子の軟禁されている場所は耳にしました。少しの間だけ隙を作ります。5分経ったら部屋を出て、私の指示通り動いて下さい」
小声でそう告げると、美魚はお茶のグラスを置いて退室した。
一番の被害者は祭祀に巻き込まれたキィだ。彼女を置いて逃げるのは筋が通らない。拝島伯父がこの町の有力者だとしても、住人全てを意のままにできる訳じゃない。屋敷から連れ出せさえすれば、キィだけは救うことができるかもしれない。
からからだった喉をお茶で
美魚の言葉通り、さっきまで外に立っていた見張りがいない。
本宮の準備で
思ったより上手く行くかも知れない。何度か人の気配を感じたものの、上手くやり過ごして美魚の指定した場所まで辿り着いた。
屋敷の奥にある地階への階段。親戚筋とはいえ、拝島の家を自由に歩き回れる身分ではないので、今まで一度も下りたことはない。明かりを点けて居場所を知らせる訳にもいかない。わたしはおっかなびっくり、
「こっちです」
下り切った場所で待っていた美魚が小声で呼びかける。手には光量を絞ったランタン型の電灯を持っている。
美魚に先導され、小さな明かりにだけを頼りに通路を進む。幾つか扉があったが、ほとんどの部屋は物置代わりに使われているらしい。ここにも人の気配は無い。
「どこまで進むの? キィには見張りは付いてないの?」
薄暗いなか思ったより長く続く通路を忍び歩くうち、不覚にも眠気が襲ってきた。
前を歩く美魚は無言のまま。
「ここです」
辿り着いた通路の突き当たりには、重そうな両開きの扉が控えていた。
「ところで郁海さん、お茶は飲んでくれましたか?」
「ふぇ? なんで今そんなこと……」
猛烈な眠気に襲われ、まぶたを開けていることができない。
駄目だ。こんな所で寝ている場合じゃないのに。
「だからあなたはダメダメなんです」
薄れゆく意識の中、美魚の赤い唇が笑みの形に歪むのが見えた。
§
ぼんやりと言い争う声が聞こえる。なんだろう?
混濁する意識は胸に走る痛みで、強制的に覚醒へと向かわされる。
目を開けると、わたしの左の乳房を鷲づかみにした美魚と目が合った。
「おはようございます。寝ぼすけさん」
何? 胸?
あわてて振り払おうとするも、身体が動かない。気付けば露出しているのは胸だけじゃない。素肌に太い黒い皮の帯を巻きつけられただけの、あられもない姿を晒している。皮の帯はわたしの肌を隠す役には立つどころか、むしろわたしの身体の自由を奪い、両腕をまとめて縛った先は天井の
「大丈夫。これでも成り損ないの神さまの
美魚の視線で拝島宮司と数人の男達に囲まれていることに気付く。見せ付けるように嬲られていることを悟り、少しでも視線から逃れようともがく。美魚は自分の着物の裾が乱れるのにも構わず、わたしの脚の間に脚を差し入れ絡み付かせる。
どういうつもり!?
美魚をにらみ付け、抗議の声を上げようにも、
「どうしてって顔ですね? 良いんですよ判らなくて。あなたはずっと前から、奪い奪われる
脚の間にするりと潜りこんだ
「誰があなた勝ち取ろうと、私には最初から興味がありません。それが海斗以外の存在であるのなら」
ちろりと。わたしの首筋に浮かんだ汗を
その瞳に浮かぶのは、
そうか。やっぱりそうだったんだ。
周りの男達にわたしの
「生きる価値の無いこの世界で、海斗の存在だけが私の救いだった。隣にいてくれるだけで、
潤んだ瞳で熱い吐息を漏らしつつ、耳元に
「でも、その眼差しを向けられる、あなたは大嫌い!」
「~~~~~~~~~~~~~~――――ッ!?!!」
胸と股間の敏感な突起を
「見ているだけで良いんですか? 時間は幾らでもある訳じゃないんですよ?」
手首まで濡らしたわたしの愛液を、
わたし達の
最初はおずおずと、次第に無遠慮に胸を
わたしもあんな目に合わされるのか。
唯一彼女との違いは、私を
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884676877/episodes/1177354054884679785
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