SCP-7777-JP

【SCP-7777-JP及び関連事項についての報告書】


私がSCP-7777-JPを発見したのは、

収容違反を犯したSCP-173-JPを発見し、職員と共に再収容を試みた時でした。SCP-173-JPは収容時よりも、2、3倍ほど巨大化していました。

手順通りに処理を行い、SCP-173-JPを破壊、縮小化を行った所体内から、

人型で女性の特徴を持つ生物が2体発見されました。

かなり弱っていた様子であった為、保護して応急的な回復手当を行い、奇跡的に会話出来るようになりました。

一方をアライグマ、もう一方をフェネックと名乗ったため私は驚きました。

何故、動物の名を名乗るのかと。

彼女達は自分たちが動物であるとし、簡単な説明を私に行なってくれました。

要約すると、彼女達は“ジャパリパーク”という所で生活していたが、ある日突然そこにSCP-173-JPが現れ彼の特異性により、体内に飲み込まれてしまったのこと。

中にいる時の記憶は一切無く気が付いたら、ここにいたということです。



私は、今までSCP-173-JPから生還できた人間がいないこと。

また、“ジャパリパーク”という所は日本はおろか世界の何処にも存在しないことから彼女達に検査の協力を依頼。

彼女達は了承し、新任の秋川怜博士と共に研究を始めました。



体内の血液系の検査を行った所、我々の知り得ない未知の物質が見つかりました。

それを抽出、凝固化、復元したものを彼女達にも見せて尋ねた所、“サンドスター”という返答が来ました。


彼女達のうちよく知っていたのはフェネックの方でした。“サンドスター”の効果についてこの様な回答を得ました。



・サンドスターは動物に当たると“フレンズ”と呼ばれる形態に変化する

(現にアライグマやフェネックがそれに該当)



・一方で“セルリアン”という凶悪生物を生み出す。

(セルリアンについては対象を捕獲次第研究を始める)



という2つの効果があることが判明しました。

すぐに私は上層部に報告、

“サンドスター”には特異性があると認められ、【SCP-7777-JP】と整理されクローンのSCP-7777-JPは収容されました。



同時にSCP-7777-JPによって発生する

“フレンズ”と“セルリアン”はそれぞれ

“SCP-7777-JP-A”と“SCP-7777-JP-B”に分類された。



彼女達(SCP-7777-JP-A)ももちろん規定通りならば、収容されなければいけないが彼女達は“ジャパリパーク”へ戻る事を強く希望した。

上層部に相談した所、SCP-173-JPがこの世界には存在しない場所で発見されたということは

向こうに何らかの“異常”が発生している。

そして、こちらの世界と向こうの世界を結ぶポータルが出現しているという事になる。

この怪異現象抑える義務が財団にあった。

それらを踏まえ財団は彼女達を臨時職員に任命し、それの教育を行うことにした。

Scipを職員として雇うことは極めて異例である。

私は、命令で彼女達の次元に行く方法を確立させなければいけないのでしばらくは秋川博士が彼女達を見守る事となった。



これで、報告を終了とします。



■■■■年■月■■日 報告者 河原田 浩介博士



ーーーーーーー



【SCP-7777-JP-Aの生態及び観察結果についてのレポート】


私は、河原田博士から引き継ぎ2人(数え方は不定)の観察を依頼された。

彼女達は、攻撃的な素振りを見せること無く素直に職員の指示に従っていた。

パソコンなどの電化製品やこちらの食べ物に興味を示していた。

彼女達で意味が分からない言葉などに関しては私がわかり易く伝えた。

本当に彼女達は人間に見えるが、文字もひらがな程度しか読めないので元が動物であると改めて思わせてくれた。


物分りが良かったのはやはりフェネックだった。パソコンの基本的な使い方を3時間で覚えてしまったのだから。

しかし、アライグマの方は苦手なようで理解に時間がかかっていた。

フェネックはそれをフォローするかのように教えていた。

私はふと、フェネックの知能が高いと思い“知恵の輪”を渡した。

本人に許可を貰い脳波を測定しながら行うと、IQが200をオーバーしていた。

動物と人間が合わさるとこれほどの高いIQが出るのかと思ったが、アライグマを測定してみると、普通の人並のIQだった。フェネックはアライグマに対し、

「フレンズによって得意なこと違うから」と言っていたのが印象的だった。


観察から1週間、財団の図書館で本を読むようになった。絵本をアライグマに読んであげたりする姿を見た。

当の本人は、なんと長編のミステリー小説を読んでいた。漢字はわかるのかと尋ねた所、前後の文脈からその漢字の意味を見出していると言っていた。

自立して解決方法を見つけ出すこの人間の様な行為が出来ることに脱帽であった。

そして、3週間後に装置が完成した。

1ヵ月近く彼女達と過ごしたが、興味深い発見の連続であった。

また、彼女達とも親密になれた。

彼女達は個体差がある物の、高い知能を持つことがわかった。

私はこの他の経験、体験を生かし、もっと詳細に記した論文を書こうと考えている。

もしかしたら、SCP-7777-JPと類似した物質が地球上の何処かに埋没している可能性も無くはない。

これからも、出来る限りのこと研究めたいと考えている。




■■■■年■■月■■日 作成者 秋川 怜博士

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