欲望のデーモン

青い光だけが部屋にみちている。

『人というものはどこまで自分かってなのだ?』

「俺は俺の生きたいように生きてるだけだ。」

『己の欲望のせいで娘達を不幸にしたのだろうが。多くの人を救うなど笑わすなお前は小さな世界の人間すら幸せに出来ないでわないか。』

青い光のなかでテキーラを飲むのは一人の男のみだ。

『すべては自己まんぞくにすぎん。自己まんぞくして己をたたえているだけさ。』

男はなにも言わずにグラスをからにした。

『トウマ……いつかみんな一緒に暮らしましょう。』

いつか、みんなで……

叶えたかった夢

大切だったはずなのに

どれだけ傷つけたのだろう?

それでも笑っていた

ヒマワリのような明るい笑顔で…………

『お前の大切な者の本音をききに行こうか。』

開けた窓からひらりととび降りた。


都会のビルの一角に女性達は集まる


そこには甘い時間がある

甘美な時間から永遠に抜けられなくなることを彼女らは知らない。


都会のビルの前にトウマは立っていた。

「ようこそ。お待ちしていましたよ。」

シルクハットから銀髪がこぼれる男が向かえる。

ただのバーに見えるが。

『聴こえる闇の者の声が…………』

階段の下の入口をくぐるとガチャン!

突然降ってきた鉄の柵に囲まれた

「なにをするんだ?」

「ショータイム!」

男が指を鳴らす

「グッ……」

口の中に布をいれられ動けなくなる

「みなさん本日もcrazyにおこしいただきありがとうございます。さあ愛を欲を解放したまえ。」

幕があがりトウマは吐きけがしたあちこちに等身大の自分がいるのだ

ただステージ衣装だったりかっこうはさまざまだ。

そこに群がる女性達

「さあスィートタイムだよ。」

人形をつかめた女達以外はすべて地下に落とされる

これが……本性か?

『そうさ。この君をむさぼる女達は君を独占したいのが本音さ…………』

「あんたたちが欲しいのはこれかい?」

女の声で鉄格子がひらいた。

飢えた獣のようだ

目は血走り

よだれを垂らす顔

見たことある顔だ

親衛隊の子達だ…………

『助けて欲しい?』

辞めてくれ……

ドカーン!

すざまじい音と共に天井がやぶれた

カミュールとユーリがスタッと床に立つ

『ネオスの王子か。でる必要なしだな。』

「ユーリは洗脳された者達の救出だ。悪趣味だな。」

ブーツから短剣を抜く。

「魔力を操る人間

会いましたよ。私が何をしたのです?私は彼女らの欲望を叶えて差し上げただけです。」

トウマに襲いかかった女性達はユーリがまいた粉で倒れていく。

みんなガリガリにやせている

「彼女達は彼女達なりに美しく生きている。それをお前が操る権利はない。」

カミュールがマフラーを人ふりすると

炎が男をおそう

シルクハットと銀色の髪がとぶ

男の右の頭から目にかけ透明になり中が見えていた。

左目はなく空洞になっていた

「さあ僕よ戦うがよい。」

真赤なドレスを身にまとっているのは真美だ

もとから大きな瞳の可愛い女性だが彼女には悲惨な過去があった

「私の幸せ、六つまでそこから人生地獄ざんまい、汚いオヤジのおもちゃの私なんてみじめ。」

猛烈な風でまわりが吹き飛ぶ女性達のあらわになった皮膚をさく

「私の人生真っ黒、愛する男はウソつきばかり」

歌うような言葉がでるたびに風と共に黒いつぶが飛ぶ

ユーリが懐からマントをだして防ぐ

黒いつぶてはいばらになった

「イツッ」

手首から血が流れ出る

「痛い?トウマ、約束したよね?私を幸せにするって。」

都会の片隅の風俗がいで働いていた真美

悪質な客に火傷をおわされた。

その首から胸に後が残る

「スッゴくみじめだったの。ショウも浮気するし。だからね殺っちゃった。女は生ゴミで、ショウは美しいままある場所に……」

笑いを浮かべながらやいばをおろそうとした所で真美は飛んだ

「君は欲がおさえられない悪い子だな。悪い子はいらないよ。」

パチンという音とともに真美は消えた。

バーン

カミュールが攻撃する

『悪い子ねえ』

冬馬の体が輝きはじめる

「デーモン、悪い子はお前だよ。」

冬馬のからだから雷のように青い光がちった

『ああ使っちゃった。』

ガチャン

体が解放されるのと同時に冬馬の意識はなくなった。

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