こんな下品なアクションシーンはほかにない
二度、後方へ跳ぶ・・・左掌を彼女に向け、叫ぶ!
「ちょっとタンマ!」
楓の動きが少し鈍る。おれは忍者装束のステテコで用を足すための隙間にがっと手をいれ、赤褌をおもいきり引っ張り出した。
そして・・・用を足す・・・・音は省略しておこう・・・失禁してんだよ!
ふんどしをつかったのは、もちろん、周囲への配慮だ。
ぷちん、ぷつん、ぶちん
音が聞こえるようだ。楓は抜刀し・・・鞘を捨てる。上段に構え・・・
「しねえええええええええええええええええええええええ」
彼女を信頼しろ。必ず、袈裟斬りにしてくれるはずだ。
おれを即死させる軌道は何度もシミュレーション済みだ。
まったく、女を信じるなんておれの人生にあるなんてな・・・・
両手は寸分違いなく、間違いもないタイミングで動作した。
おれは世界で一番かっこわるい態勢で、真剣を白刃取りをしている。
二度とやらねーぞ。
その後は動作は予定どおりだ。日本刀を利用して、楓の腕をひねりあげる。
地面をすべる日本刀。彼女はそれを追う。これが最後のチャンスだ!
唐突にどうやって、パンツを穿いたまま、盗むか説明しよう。
右薬指にゴムを薄く、加工した指輪をはめ込む。その内側が少し固めのゴムベラになっていた。ひっかかるように鉤のような形になっている。
高速でスカートをめくり。そのゴム鉤をパンツの角にひっかけ、右から一気にズリ下ろし、二歩目となる左足からすっと抜き取るのだ。パンツを盗むのはこの足運びの読みが重要だ。参考にならなかっただろう?
おれは振り返らなかった。赤褌をたなびかせながら、猛然とダッシュしていった。
別の駅で電車にのるつもりだ。
おや・・・赤いサイレンを鳴らす黒白のクラウンがおれを追いかけてくるぞ!
やっぱ、こういう流れか!
いかん!忍者の足でも時速60kmで走るのは無理だあああああ。
次の曲がり角で深緑色のジープが急停止!ドアが開く!
中に迷彩服を着たにーちゃんが三人!全員がマッチョ!
「待たせたな!」
リーダー格が声をかける。
「最高のタイミングだ・・・感謝するぜ・・・」
「で、ブツは?」
「なあに・・・ここに・・・むう?」
二枚のパンツはまったく同じ色で・・・製造メーカーも同じだったのだ。
さすが親友同士!パンツも仲がいいね!
「これは・・・どっちだ?」
「そんなことしるかああああああああああああああああああ」
生存確率は50%・・・
後日談・・・その確率は裏返ることはなかった!首相はちゃんと回復したそうだ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます