朝からごめんなさい!かえってきました!

翌朝・・・いい天気だぜ・・・空が青くて誘ってやがる・・・

 おれは忍者衣装のまま、小田急線に乗り込み、職質されることもなく、江ノ島線へ乗り換える。朝7時30分。残り25時間!

 桜ヶ丘駅!おれは帰ってきた!まさか・・・戻ってくるとは思わなかったよ!

 明らかに浮いているであろう、おれの姿があまり浮いてなかった。

 きっと、空が青かったのだろう。動機はきっとそうだ。

 青い看板のコンビニの前で人だかりができていた。

 サングラスと帽子とマスクを被ったあんちゃんが赤いスカートの女子高生を左手に抱えて、右手で刃物を突きつけている。

 いやあ・・・空は青いねえ・・・おれは軽く助走をつけて、ダッシュ!

 人質の娘は天上院娘子なのはきっと偶然だ。

「かえでしゃーーん、たすけてーー」過細い悲鳴に緑髪のJKが歯ぎしりをする光景を確認してから、おれはその人だかりを一回転ひねりを加えて、飛び越えた!

 この悪漢は想像にしなかったに違いない。女子高生を人質にしたら、忍者にライダーキックをされるなど想像力が豊かでも無理だ。

 気絶を確認。解放されるJK。ここで話は終わらない!

「ありがとーございますー 忍者さーん・・・」

 天上院娘子は一度、へたり込み・・・数秒後に立ち上がったのを見逃さない。

「はうあ!」

 まさに風。スカートの裾は軽く舞い上がり、おれの右手一差し指にピンクのパンツが引っかかっている。


「痴漢忍者・・・参上!」

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