その名前で呼ぶんじゃない!
おれは小田急線の終電が無くなるまで、走り続け、公園で寝た。
そんなことを思い出しながら、おれはハトの堀秀政君(性別不明)と対峙し、はばたく前にパンツを頂戴する。またもや公園の見物人から拍手の嵐。
ドーベルマンの政宗君(雌)はどう猛な噛みつき攻撃を幾重にも察知できたおれは、彼の後ろ足を持ち上げ、ひっくり返し、その瞬間を狙ってパンツを奪う。通行人が携帯で写真を撮られた。アライグマの浅草君など、赤子の手をひねるようなものだ。
ツキノワグマの柴田勝家君(雌)のひねりをこめたパンチを食らえなくなるのもさみしいものだ。まともに食らったら死ぬけどな!おれは荒いパンチをするりとかわし、破けたパンツをゲットした。ぴちぴちではち切れそうだったものねえ。
それをすべて、見届けたじじいは見事じゃと扇子を広げた。
「わずか5日の修行で、よくわが仙道をマスターした!見事じゃ!
以後、おぬしを小田急線のパンツマスターと呼ぼう!」
それはやめろ
「・・・・ん?あんたに習ってるのは忍術じゃないのか?」
「仙道の初歩じゃよ」
おれは首をかしげたが、どうでもよくなった!
問題点といえば、人間相手にはまだ未体験だということだ。パンツを脱がすには指と指で挟み込む必要がある。どうしても人肌に触れるな!やべーな痴漢じゃん!
じじいの屋敷に戻り、ゴムというゴムを集めた俺はある作業に没頭する。
そう、人肌に触れず、パンツを脱がすための道具を作るのだ。
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